癌との共存を目指しています。
昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)
猪瀬 直樹

中央公論新社 2010-06
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日本は、負けることが分かっていて、日米開戦に及んだ。それを知って、僕は少し驚いた。

よく考えてみると、勝てると思って開戦するか、負けると分かっていて開戦に及ぶか、の二つに一つだから、そう驚くことではないのだが、負けることが分かっていて、開戦に及んだ、というのは、やはり驚きだった。

70年前の指導層が、こういった決断を下しているのだが、恐らく、今も、将来も、そうは変わらないのではないか。僕は、そう思う。

主人公が30歳代の男性であることから、ある程度、感情を移入して読むことが出来た。

あと、東条英機の実像にかなり迫れているところが良かった。(僕は、そう思った。)

僕にとって、今後の人生の道標になるような内容の本だった。

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【2011/09/07 22:27】 | 読書
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最良にして最も聡明な逸材
カノン
本、読みました。初めて見る用語に手こずったり、漢字が多くて、大変でした(笑)。

のっぽ先生が仰るように、指導層の決断の仕方は、あまり変わらないように思います。
まず結論ありきで、あとは全員一致を目指して、つじつま合わせに奔走する、猪瀬さんは、それが日本的意思決定システムの内実である、と書いています。

総力戦研究所に集められた人々が、昭和16年8月には、日本は必ず敗けるという結論を導き出し、敗戦までの過程も正しく言い当てたのは、彼らが各々の分野を代表する30代の若きエリートだったのみでなく、縦割り社会では、通常見ることのできない客観的な数字を、制限なく扱って分析できた結果だったかもしれない、と思います。
陸軍も海軍も、石油の備蓄量について、日米開戦に誘導するために、かなり都合の良い数字を算出していました。

昭和20年8月15日を境に、大きく変わった彼らの人生についても、興味深く読みました。
あれだけ、Best&Brightestな人々の誰一人として、政治家にならなかったことが、とても印象的でした。
いえ、最良にして最も聡明であったがゆえに、政治家の道を歩まなかったのかもしれませんね。

読んでくれたのですね。嬉しいです。
のっぽ187
カノンさん

読んだのですね。

正直言って、驚きました。

「読書感想文なんて書いたけど、誰も、こんな本、読まないだろうし・・・。まあ、いいか。」位に思っていました。

太平洋戦争について、昔から関心があったのですが、「どうして、こんな無謀な戦争をしたんだろう。」と、ずっと思っていました。だから、負けると分かっていて、日米開戦に及んだのは、やはり驚きでした。

僕も、10年余り、この仕事をしているのですが、ある程度、全貌は見えた気がします。実務経験が10年位の人が集まって、シミュレーションを行うと、どれ位、正確な予想が出来るのだろう、と思い、本を読み進めていたのですが、かなり正確に予想出来ていることを知り(事前に、amazonでレビューを読んでいたので、正確には、予想出来ていることを確認して)、「10年位、一所懸命やったら、取りあえずは、良しかな。」と改めて思いました。

>昭和20年8月15日を境に、大きく変わった彼らの人生についても、興味深く読みました。

そこは、僕も、とても興味深かったです。

個人的には、志村正<海軍大臣>に惹かれました。筋金入りの開戦反対論者であるところ(軍にいて、きちんとした認識を持っていれば、そういう結論に辿り着くだろう)、「日本には大和魂があるが、アメリカにもヤンキー魂があります。」と言って、反論したところ(僕は精神論が嫌いです)、そして復員した後、官職に就かず、碁会所のオヤジになったところが、とても素敵だ、と思いました。

僕も、この9月で39歳になりましたが、p257の「三十九歳にして余生を自覚した彼にも・・・。」のくだりは、深く感じるものがありました。(子供を作るという選択をしなければ、僕にとっても、ここからは余生だと思います。)

僕は、best でも、brightest でもないのですが、年齢が近いということもあって、親近感を抱きました。

●●●

組織の決断ということに関しては、それなりに分かった(と思う)ので、そういった前提で、今後の身の振りを考えて行きたい、と思いました。

>陸軍も海軍も、石油の備蓄量について、日米開戦に誘導するために、かなり都合の良い数字を算出していました。

「インドネシアで採れる石油を船で運んで・・・。」なんて、正直言って、論外だと思いました。

>あれだけ、Best&Brightestな人々の誰一人として、政治家にならなかったことが、とても印象的でした。

そうですね。僕にとっても、それは、意外でした。

読んでません
aki
でものっぽ先生やカノンさんの感想を読んで興味がでてきました。

私のオススメは百田尚樹さんの「永遠の0(ゼロ)」です。(ナオキ繋がり!というわけではありませんが…以前にもおすすめしてたらすみません)
ゼロ戦乗りの祖父のことを調べるうちに、「天才」「臆病者」と相反する評価に戸惑う主人公。徐々に明かされる真実は…
小説ではありますが、パイロットの個性が、ただ戦闘のためだけではなく、それぞれの思いで生き生きと描かれた様に惹きつけられました。そしてゼロ戦の戦いの壮絶さと上層部の無責任さを見るにつけ、今も同じように感じました。

今も昔も、変わらないですね。
のっぽ187
akiさん

以前、お勧め頂いたのですが、まだ、読んでいないです。

>そしてゼロ戦の戦いの壮絶さと上層部の無責任さを見るにつけ、今も同じように感じました。

上層部の無責任さは、今も昔も、ほんと、変わらないですね。

そういう前提の下で、やって行く、というのが、現実的な解ではないか、と考えています。


しろ
のっぽ187先生

室生寺に行く途中に会話させていただいた、
改革派官僚、古賀氏が正論をいつも言ってられると思うな
応援したい !
この方の「官僚の責任」本を買います。


のっぽ187
しろさん

amazonのカスタマーレビューを読みました。内容、良さそうですね。

官僚制度が機能するかどうかが、今後の日本の浮沈の鍵を握る、と僕は考えています。



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コメント
この記事へのコメント
最良にして最も聡明な逸材
本、読みました。初めて見る用語に手こずったり、漢字が多くて、大変でした(笑)。

のっぽ先生が仰るように、指導層の決断の仕方は、あまり変わらないように思います。
まず結論ありきで、あとは全員一致を目指して、つじつま合わせに奔走する、猪瀬さんは、それが日本的意思決定システムの内実である、と書いています。

総力戦研究所に集められた人々が、昭和16年8月には、日本は必ず敗けるという結論を導き出し、敗戦までの過程も正しく言い当てたのは、彼らが各々の分野を代表する30代の若きエリートだったのみでなく、縦割り社会では、通常見ることのできない客観的な数字を、制限なく扱って分析できた結果だったかもしれない、と思います。
陸軍も海軍も、石油の備蓄量について、日米開戦に誘導するために、かなり都合の良い数字を算出していました。

昭和20年8月15日を境に、大きく変わった彼らの人生についても、興味深く読みました。
あれだけ、Best&Brightestな人々の誰一人として、政治家にならなかったことが、とても印象的でした。
いえ、最良にして最も聡明であったがゆえに、政治家の道を歩まなかったのかもしれませんね。
2011/09/11(Sun) 23:39 | URL  | カノン #-[ 編集]
読んでくれたのですね。嬉しいです。
カノンさん

読んだのですね。

正直言って、驚きました。

「読書感想文なんて書いたけど、誰も、こんな本、読まないだろうし・・・。まあ、いいか。」位に思っていました。

太平洋戦争について、昔から関心があったのですが、「どうして、こんな無謀な戦争をしたんだろう。」と、ずっと思っていました。だから、負けると分かっていて、日米開戦に及んだのは、やはり驚きでした。

僕も、10年余り、この仕事をしているのですが、ある程度、全貌は見えた気がします。実務経験が10年位の人が集まって、シミュレーションを行うと、どれ位、正確な予想が出来るのだろう、と思い、本を読み進めていたのですが、かなり正確に予想出来ていることを知り(事前に、amazonでレビューを読んでいたので、正確には、予想出来ていることを確認して)、「10年位、一所懸命やったら、取りあえずは、良しかな。」と改めて思いました。

>昭和20年8月15日を境に、大きく変わった彼らの人生についても、興味深く読みました。

そこは、僕も、とても興味深かったです。

個人的には、志村正<海軍大臣>に惹かれました。筋金入りの開戦反対論者であるところ(軍にいて、きちんとした認識を持っていれば、そういう結論に辿り着くだろう)、「日本には大和魂があるが、アメリカにもヤンキー魂があります。」と言って、反論したところ(僕は精神論が嫌いです)、そして復員した後、官職に就かず、碁会所のオヤジになったところが、とても素敵だ、と思いました。

僕も、この9月で39歳になりましたが、p257の「三十九歳にして余生を自覚した彼にも・・・。」のくだりは、深く感じるものがありました。(子供を作るという選択をしなければ、僕にとっても、ここからは余生だと思います。)

僕は、best でも、brightest でもないのですが、年齢が近いということもあって、親近感を抱きました。

●●●

組織の決断ということに関しては、それなりに分かった(と思う)ので、そういった前提で、今後の身の振りを考えて行きたい、と思いました。

>陸軍も海軍も、石油の備蓄量について、日米開戦に誘導するために、かなり都合の良い数字を算出していました。

「インドネシアで採れる石油を船で運んで・・・。」なんて、正直言って、論外だと思いました。

>あれだけ、Best&Brightestな人々の誰一人として、政治家にならなかったことが、とても印象的でした。

そうですね。僕にとっても、それは、意外でした。
2011/09/12(Mon) 01:57 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
読んでません
でものっぽ先生やカノンさんの感想を読んで興味がでてきました。

私のオススメは百田尚樹さんの「永遠の0(ゼロ)」です。(ナオキ繋がり!というわけではありませんが…以前にもおすすめしてたらすみません)
ゼロ戦乗りの祖父のことを調べるうちに、「天才」「臆病者」と相反する評価に戸惑う主人公。徐々に明かされる真実は…
小説ではありますが、パイロットの個性が、ただ戦闘のためだけではなく、それぞれの思いで生き生きと描かれた様に惹きつけられました。そしてゼロ戦の戦いの壮絶さと上層部の無責任さを見るにつけ、今も同じように感じました。
2011/09/12(Mon) 21:38 | URL  | aki #qbIq4rIg[ 編集]
今も昔も、変わらないですね。
akiさん

以前、お勧め頂いたのですが、まだ、読んでいないです。

>そしてゼロ戦の戦いの壮絶さと上層部の無責任さを見るにつけ、今も同じように感じました。

上層部の無責任さは、今も昔も、ほんと、変わらないですね。

そういう前提の下で、やって行く、というのが、現実的な解ではないか、と考えています。
2011/09/13(Tue) 00:47 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
のっぽ187先生

室生寺に行く途中に会話させていただいた、
改革派官僚、古賀氏が正論をいつも言ってられると思うな
応援したい !
この方の「官僚の責任」本を買います。
2011/09/16(Fri) 22:37 | URL  | しろ #-[ 編集]
しろさん

amazonのカスタマーレビューを読みました。内容、良さそうですね。

官僚制度が機能するかどうかが、今後の日本の浮沈の鍵を握る、と僕は考えています。

2011/09/17(Sat) 00:14 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
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