癌との共存を目指しています。
「そこそこ忙しいかな。」という状態で2週間が経った。最近は、こんな本を読んでいる。

お金と幸福のおかしな関係お金と幸福のおかしな関係
小山千早

新評論 2009-09-10
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著者のマティアス・ビンスヴァンガーはスイス人。スイスの経済学者。性別は男性。ドイツ語圏の著作を読む機会がこれまで殆どなかったので、その点でも新鮮だった。本代が2940円と高いので、注文する時、少し躊躇してしまったが、十分、元が取れる内容である。

印象的な文章を一部、抜粋すると、
カール・マルクスは、かつてこんなふうに述べている。「家は大きくても小さくても構わない。近所の家々が同じぐらい小さければ小さな家でも十分だ。しかし、小さな家の隣に宮殿が立ったら、その小さな家は掘っ立て小屋になってしまう」(p212より)
高給取りのドイツのマネージャーは、もっと高い給料をもらっているアメリカのマネージャーなどとは比較せず、自分の高給に喜ぶべきである。」(p218より)
というわけで幸せとは結局、セックス、友人と過ごす時間、誰かとともにする食事、リラックスできる時間など、ごくシンプルな事柄から成り立っている。(p56より)

僕は集合住宅に住んでいるので、家の大小に気を取られることはあまりないのだが、お給料の多い少ないは同業者同士で飲むと必ずその話題になるので、時々耳に入る。また、他の方のブログを訪れると、「ああ、この人は、○○癌でステージは○で・・・。」などと、ついつい自分と比較をしてしまう。人と比較をしたところで、僕のお給料が増えるわけではないし、僕の癌のステージが下がるわけでもない。そう考えると、情報の収集は重要だが、自分と似た状況の人と仲良くするのが良いのだろう。(全く無視をするというのは非現実的だと思う。)この本でも、「正しい池を選べ。」と私達を小さなカエルに例えて書いている。

3つ目の抜粋である、「というわけで幸せとは結局・・・」のくだりは、「どうなのかな。」とも思うが、著者の言い分にも頷ける。要は、「幸せと感じられることに時間を割きましょう。」ということである。なお、著者は、マイカー、マイホームといった物質的なものは人に幸福をもたらさない、としている。

こういったことを今まで学ぶ機会がなかったため、著者の言っていることが正しいのか間違えているのか、すぐには判断できないが、僕のように日本で生まれ、日本で育ち、日本でしか仕事をした経験のない人には学ぶところの多い本だと思う。

なお、僕は、著者の言っていることは結構、合っているのではないか、と思っている。

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【2009/11/15 18:48】 | 読書
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おきどころ
しろ
     のっぽ187先生

お仕事、お疲れ様です。
自分の固定観念として、お医者さん=お金持ちとなってるので、
少し躊躇されるの意外だと感じました。笑
家の大小は独り身だと小さくて結構ですね、
ほんと起きて半畳、寝て一畳だと思いますよ、
今時、祭事は別のところでするし
お金は沢山あっても困らないです。
万事、視点の置き所で変ってきますので
適度、ええ塩梅で見たいのですが、これが難しいですね。


ご無沙汰してます。
面白そうな本ですね。
本屋で見かけたら手に取ってみていると思います。
が、きっと買いません(笑
2000円以上の本は図書館ですね。

そもそも週末に図書館に行って本を借りているという
自分が好きなのも一因です。

私は、お金と幸せについての考え方はエンデのモモを中心に考えています。
最近は、幸せは理想との比較だなぁと思っています。
どんな自分が好きか。かっこいいか。

そういった面からみると、正しい池を選べというこの本の考え方とは、すこし違う気がしますが大枠は理解できるなーと思います。
長くなりすぎましたね・・^^;


起きて半畳、寝て一畳
のっぽ187
しろさん

僕は、もともとケチなんだと思います。医者になるまで、お金のことで、そこそこ苦労したので、その感覚が抜けません。

確かに医者は収入が多い人が多いので、しろさんの固定観念は概ね合っていると思います。

>家の大小は独り身だと小さくて結構ですね、 ほんと起きて半畳、寝て一畳だと思いますよ、

その通りですね。僕も、6畳の畳の間で殆ど過ごしています。

しろさんは、この本に書かれている「幸福」をよく理解し体現されている方だな、とブログやコメントを読んで、思っている次第です。

「幸福」の量り方
のっぽ187
朗さん

こちらこそ、ご無沙汰しています。

しばらくしたら、図書館で読めそうな本です。

「幸福」の定義は、人によって違うと思うのですが、この本は、大勢の人にアンケートを取る、という方法で「幸福」を量っています。

「100%同意。」という訳ではないですが、学ぶところの多い本でした。(まだ、読んでいるところです。)

成熟と幸福の関係
カノン
のっぽ先生、前回は大腸ポリポーシスについて、たくさん教えていただき、ありがとうございました。後になって、新しい情報が出てくることも多いですが、あの時はあれが精一杯の選択だった、あれ以上のことは無理だった、と納得することが一番大事だ、と思いました。

幸福の形って、本当に人それぞれですね。大人になって、子どもの頃の過不足のない幸福感を取り戻すことができないのならば、もっとずんずん大人になるしかないような・・・。
自分を幸福と思えるか、または、どんな幸福を手に入れられるかは、その人の人間としての成熟度にかかっているような気がします。成熟度が高いと、お金に振り回されることもないと思いますし。

そういう意味では、のっぽ先生も「どうなのかな。」と書いていらっしゃった、本の中の幸せについての幾つかの例示は、ちょっと子どもっぽいかな、とも思います。
ただ、成熟した人間というのは、他者に役立つ人だと思っているので、独身ですとそれだけで肩身が狭いです(笑)。

話は変わりまして、定年退職して、図書館通いをしている叔母がいるのですが、叔母は読みたくても高い本は、図書館に注文カードを提出して、図書館で購入してもらい、まっさらの本を読みます。その上で、手元に置いて読み返したい本のみ、自分で買うそうです。まあ、時間が自由になるからこそ、使える方法なのですが。

今日の、のっぽ先生は健康が一番の幸せ、と思っていらっしゃることと思います。腫瘤が炎症の痕だと、はっきりするよう祈っています。

人として成熟すること
のっぽ187
カノンさん

大腸を全摘するべきかどうか、という議論から、僕は、2つのことを考えました。
一つは、「どんな状況にあっても、冷静に物事を判断するべきである。」(難しいですよね。)、もう一つは、「医学教育を6年、受けていても、知識の量としては十分ではなく、患者として、いい判断が下せない可能性がある。」でした。
前者は、僕にとって、大きな教訓となりましたが、後者は、少し驚きでした。

>自分を幸福と思えるか、または、どんな幸福を手に入れられるかは、その人の人間としての成熟度にかかっているような気がします。成熟度が高いと、お金に振り回されることもないと思いますし。

素晴らしいですね。ずばり、それが結論だと思います。

本の中の幸せの例示は、詳しくは、以下の通りです。
テキサスで働く女性1000人(平均年齢38歳、平均世帯収入54700ドル)に、「○○をした時、どう感じたか。」を説明してもらいました。これを点数化し、上位にランクされたものが、「幸せとは結局」以下のくだりです。

なので、あくまで、「多くの人が幸せと感じるもの」という意味なのだろうと思います。

>ただ、成熟した人間というのは、他者に役立つ人だと思っているので、独身ですとそれだけで肩身が狭いです(笑)。

僕らの仕事のいいところは、「他の人の役に立っていると日々実感できること」です。そこが、診療業務の肝だと思っているのですが、その部分がイコール「成熟」なのですね。
僕も、「どうして独身なのですか。」とお酒の席でよく聞かれるのですが、病気(進行直腸癌)の説明をいちいちするのが面倒臭いので、その時の気分で返事をしています。

>叔母は読みたくても高い本は、図書館に注文カードを提出して、図書館で購入してもらい、まっさらの本を読みます。その上で、手元に置いて読み返したい本のみ、自分で買うそうです。

完璧ですね。
ただ、僕の場合、読書にだけ時間を割くことが出来るわけではないので、現行では、amazonの書評を読んで買うのが合理的かな、と思っています。

24日の午後にCTの結果を聞きに行きます。今日、外来で診た方は全員、11月25日以降にまた診る予定です。「これって、どうなのだろう。」と、ちらっと思ったりもしましたが、きっと何とかなるでしょう。

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この記事へのコメント
おきどころ
     のっぽ187先生

お仕事、お疲れ様です。
自分の固定観念として、お医者さん=お金持ちとなってるので、
少し躊躇されるの意外だと感じました。笑
家の大小は独り身だと小さくて結構ですね、
ほんと起きて半畳、寝て一畳だと思いますよ、
今時、祭事は別のところでするし
お金は沢山あっても困らないです。
万事、視点の置き所で変ってきますので
適度、ええ塩梅で見たいのですが、これが難しいですね。
2009/11/16(Mon) 21:13 | URL  | しろ #-[ 編集]
ご無沙汰してます。
面白そうな本ですね。
本屋で見かけたら手に取ってみていると思います。
が、きっと買いません(笑
2000円以上の本は図書館ですね。

そもそも週末に図書館に行って本を借りているという
自分が好きなのも一因です。

私は、お金と幸せについての考え方はエンデのモモを中心に考えています。
最近は、幸せは理想との比較だなぁと思っています。
どんな自分が好きか。かっこいいか。

そういった面からみると、正しい池を選べというこの本の考え方とは、すこし違う気がしますが大枠は理解できるなーと思います。
長くなりすぎましたね・・^^;
2009/11/17(Tue) 17:42 | URL  | 朗 #eY/C.44M[ 編集]
起きて半畳、寝て一畳
しろさん

僕は、もともとケチなんだと思います。医者になるまで、お金のことで、そこそこ苦労したので、その感覚が抜けません。

確かに医者は収入が多い人が多いので、しろさんの固定観念は概ね合っていると思います。

>家の大小は独り身だと小さくて結構ですね、 ほんと起きて半畳、寝て一畳だと思いますよ、

その通りですね。僕も、6畳の畳の間で殆ど過ごしています。

しろさんは、この本に書かれている「幸福」をよく理解し体現されている方だな、とブログやコメントを読んで、思っている次第です。
2009/11/18(Wed) 02:26 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
「幸福」の量り方
朗さん

こちらこそ、ご無沙汰しています。

しばらくしたら、図書館で読めそうな本です。

「幸福」の定義は、人によって違うと思うのですが、この本は、大勢の人にアンケートを取る、という方法で「幸福」を量っています。

「100%同意。」という訳ではないですが、学ぶところの多い本でした。(まだ、読んでいるところです。)
2009/11/18(Wed) 02:41 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
成熟と幸福の関係
のっぽ先生、前回は大腸ポリポーシスについて、たくさん教えていただき、ありがとうございました。後になって、新しい情報が出てくることも多いですが、あの時はあれが精一杯の選択だった、あれ以上のことは無理だった、と納得することが一番大事だ、と思いました。

幸福の形って、本当に人それぞれですね。大人になって、子どもの頃の過不足のない幸福感を取り戻すことができないのならば、もっとずんずん大人になるしかないような・・・。
自分を幸福と思えるか、または、どんな幸福を手に入れられるかは、その人の人間としての成熟度にかかっているような気がします。成熟度が高いと、お金に振り回されることもないと思いますし。

そういう意味では、のっぽ先生も「どうなのかな。」と書いていらっしゃった、本の中の幸せについての幾つかの例示は、ちょっと子どもっぽいかな、とも思います。
ただ、成熟した人間というのは、他者に役立つ人だと思っているので、独身ですとそれだけで肩身が狭いです(笑)。

話は変わりまして、定年退職して、図書館通いをしている叔母がいるのですが、叔母は読みたくても高い本は、図書館に注文カードを提出して、図書館で購入してもらい、まっさらの本を読みます。その上で、手元に置いて読み返したい本のみ、自分で買うそうです。まあ、時間が自由になるからこそ、使える方法なのですが。

今日の、のっぽ先生は健康が一番の幸せ、と思っていらっしゃることと思います。腫瘤が炎症の痕だと、はっきりするよう祈っています。
2009/11/19(Thu) 23:57 | URL  | カノン #-[ 編集]
人として成熟すること
カノンさん

大腸を全摘するべきかどうか、という議論から、僕は、2つのことを考えました。
一つは、「どんな状況にあっても、冷静に物事を判断するべきである。」(難しいですよね。)、もう一つは、「医学教育を6年、受けていても、知識の量としては十分ではなく、患者として、いい判断が下せない可能性がある。」でした。
前者は、僕にとって、大きな教訓となりましたが、後者は、少し驚きでした。

>自分を幸福と思えるか、または、どんな幸福を手に入れられるかは、その人の人間としての成熟度にかかっているような気がします。成熟度が高いと、お金に振り回されることもないと思いますし。

素晴らしいですね。ずばり、それが結論だと思います。

本の中の幸せの例示は、詳しくは、以下の通りです。
テキサスで働く女性1000人(平均年齢38歳、平均世帯収入54700ドル)に、「○○をした時、どう感じたか。」を説明してもらいました。これを点数化し、上位にランクされたものが、「幸せとは結局」以下のくだりです。

なので、あくまで、「多くの人が幸せと感じるもの」という意味なのだろうと思います。

>ただ、成熟した人間というのは、他者に役立つ人だと思っているので、独身ですとそれだけで肩身が狭いです(笑)。

僕らの仕事のいいところは、「他の人の役に立っていると日々実感できること」です。そこが、診療業務の肝だと思っているのですが、その部分がイコール「成熟」なのですね。
僕も、「どうして独身なのですか。」とお酒の席でよく聞かれるのですが、病気(進行直腸癌)の説明をいちいちするのが面倒臭いので、その時の気分で返事をしています。

>叔母は読みたくても高い本は、図書館に注文カードを提出して、図書館で購入してもらい、まっさらの本を読みます。その上で、手元に置いて読み返したい本のみ、自分で買うそうです。

完璧ですね。
ただ、僕の場合、読書にだけ時間を割くことが出来るわけではないので、現行では、amazonの書評を読んで買うのが合理的かな、と思っています。

24日の午後にCTの結果を聞きに行きます。今日、外来で診た方は全員、11月25日以降にまた診る予定です。「これって、どうなのだろう。」と、ちらっと思ったりもしましたが、きっと何とかなるでしょう。
2009/11/21(Sat) 03:03 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
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