癌との共存を目指しています。
毎週土曜日は、新患を診ているのだが、転職、休職についての相談を、ここ何回か受けている。僕自身、転職も休職もしたことがあるので、まあ相談に乗る資格はあるのかな、と思うが、それは精神科の医者だから、というのではなくて、個人的な理由でそうなっただけのことである。とは言え、いらした方は明らかに困っているので、出来る限りのアドバイスはする。相応の病名を書いた診断書を交付することもある。

正直、仕事が回らないので、そして、早く家に帰りたいので、薬物療法の適応のある方以外は原則、再診の予約は取らないのだが、少し後ろめたい思いがするのもまた事実である。

「上司にどなられて、萎縮してしまう。」という訴えが多い。不景気と、日本の企業の一部にはびこる、旧日本陸軍的な組織、構造が仇になっていると思う。兵隊は日本人、佐官はドイツ人、将官はアメリカ人の部隊が最強の編成である、とどこかで読んだと思うのだが、当たっている気がする。外来にいらした方は、みんな真面目で、きっといい仕事をされているのだろうな、と思わせる方が多いのだが、いかんせん、それを束ねる佐官クラスが良くないようだ。

労働基準局あたりに頑張って欲しいのだが、多くは期待できない。僕としても、今のところ、いい案は思い付かない。考えるべきテーマの一つにしようと思う。

【2009/05/03 12:27】 | 仕事
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中間管理職
カノン
本当に難しいテーマですね。
例えば、会計基準にしても、グローバル・スタンダードの美名に隠されたアメリカン・スタンダードに則り、ここ数年で随分変わってきました。
日本にはなじまない付焼刃の効率主義は、組織にひずみを生み、会社内の人間関係もゆがんだものになってしまいました。

どなる上司には、たぶん2種類あると思います。
一つは自分も上司にどなられながら今の地位に就いたので、部下はどなって指導するものだと思っている人と、もう一つは、自分の感情がコントロールできない人。

その場合、どなる上司の上司が、冷静に対処できるかどうかに係ってくる、と言われています。
前者の場合は、部下をどなることのメリットとデメリットを考えさせ、メリットがないことに気づかせる。後者の場合は、怒りを抑制できない程のストレスは何かを明らかにする。

どちらにしても、何だか、児童虐待が世代から世代に連鎖していく様子を見るようで、どこで断ち切れるのか、現在の余裕のない社会を見ていると、暗澹とした気持ちになります。

以前、パワハラだかセクハラだかで、従業員さんに労働基準監督署や弁護士に駆け込まれた会社がありました。
その時、会社が取った(私が依頼された)対策は、もう一つあった関連会社に、事業のすべてを営業譲渡して、問題の会社を解散・清算(なくしてしまうこと)することでした。
そうすれば、訴える会社もないわけですし、会社がないので、訴えた従業員さんの雇用を継続する義務もなくなります。
そこまでする会社をあくどいと考えるのか、そこまで会社を追いつめた従業員さんをすごすぎると考えるのか、意見が分かれるところだと思います。

もちろん、ケースバイケースだと思いますが、転職についてアドバイスする時、大事なのはどのようなことだと、のっぽ先生は思われますか。


転職について
のっぽ187
カノンさん

>日本にはなじまない付焼刃の効率主義は、組織にひずみを生み、会社内の人間関係もゆがんだものになってしまいました。

効率を全く追わないと、組織は腐敗すると思うのですが、現在の日本で行われている効率主義は行き過ぎであると思います。

>前者の場合は、部下をどなることのメリットとデメリットを考えさせ、メリットがないことに気づかせる。後者の場合は、怒りを抑制できない程のストレスは何かを明らかにする。

前者の対応は、僕もその通りだと思います。後者については、正直に言うと、人の上に立つべきではないと思います。

>どちらにしても、何だか、児童虐待が世代から世代に連鎖していく様子を見るようで、どこで断ち切れるのか、現在の余裕のない社会を見ていると、暗澹とした気持ちになります。

ほんと、同感です。

>そこまでする会社をあくどいと考えるのか、そこまで会社を追いつめた従業員さんをすごすぎると考えるのか、意見が分かれるところだと思います。

どちらかと言うと、極端な例だと思うのですが、雇われている側としては、それ位でいいのではないか、と思います。会社は多くの場合、個人にとって、強大な存在ですから。

>転職についてアドバイスする時、大事なのはどのようなことだと、のっぽ先生は思われますか。

転職という選択肢を挙げ、転職した場合、どういうメリットがあり、どういうデメリットがあるのか、を一緒に考えるようにしています。要は、「変わって、食って行けるのか。」ということですね。
いらした方は、「現状では耐えられない。」と考えていると思うので、具体的には、職場内の配置転換か転職ということになるか、と思うのですが(その前に休職をはさむことはよくあります)、企業の規模が大きくないところでは配置転換は難しいようです。

転職
あんず
私は主治医に転職の相談を受けたけどね。「先生がやりやすい環境に行くのが1番だよ」と言っておいたわ。「そうだよね」って。私も一緒に移るので、あまり遠いのは困るんだけどなあ。

社内に鬱病で休職中のエンジニアがいますが、恵まれてると思います。一応世界的に有名な企業で顧客も一流企業ばかり、30代で1千万円くらいの年俸はあるので、辞めずに休職してるほうが得策でしょう。ただ彼がまた同じ業務を始めると再発の可能性は高いし、レイオフのリストに載っても仕方が無いかもしれません。

転職そしてセーフティネット
のっぽ187
あんずさん

>私は主治医に転職の相談を受けたけどね。

昨日は、同業者と飲んだのですが、話題の半分は、転職の話でした。

>「先生がやりやすい環境に行くのが1番だよ」と言っておいたわ。

そうですね。本当にそう思います。そして、僕が次を考える段になったら、そのアドバイスをまた思い出したいと思います。

>30代で1千万円くらいの年俸はあるので、辞めずに休職してるほうが得策でしょう。

相場が分からないので、自信を持って言えないのですが、僕も辞めずに休職しているのが得策だと思います。

>ただ彼がまた同じ業務を始めると再発の可能性は高いし、レイオフのリストに載っても仕方が無いかもしれません。

同じ業務で、同じ上司、同僚と一緒に働くのであれば、そして、同じ時間、働くのであれば、再発の可能性は僕も高いと思います。
レイオフのリストに載るのは仕方ないと、僕も思います。そういったケースは、セーフティネットの守備範囲に入るか、と思います。ただ、日本は、その部分が不十分なのですが。

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この記事へのコメント
中間管理職
本当に難しいテーマですね。
例えば、会計基準にしても、グローバル・スタンダードの美名に隠されたアメリカン・スタンダードに則り、ここ数年で随分変わってきました。
日本にはなじまない付焼刃の効率主義は、組織にひずみを生み、会社内の人間関係もゆがんだものになってしまいました。

どなる上司には、たぶん2種類あると思います。
一つは自分も上司にどなられながら今の地位に就いたので、部下はどなって指導するものだと思っている人と、もう一つは、自分の感情がコントロールできない人。

その場合、どなる上司の上司が、冷静に対処できるかどうかに係ってくる、と言われています。
前者の場合は、部下をどなることのメリットとデメリットを考えさせ、メリットがないことに気づかせる。後者の場合は、怒りを抑制できない程のストレスは何かを明らかにする。

どちらにしても、何だか、児童虐待が世代から世代に連鎖していく様子を見るようで、どこで断ち切れるのか、現在の余裕のない社会を見ていると、暗澹とした気持ちになります。

以前、パワハラだかセクハラだかで、従業員さんに労働基準監督署や弁護士に駆け込まれた会社がありました。
その時、会社が取った(私が依頼された)対策は、もう一つあった関連会社に、事業のすべてを営業譲渡して、問題の会社を解散・清算(なくしてしまうこと)することでした。
そうすれば、訴える会社もないわけですし、会社がないので、訴えた従業員さんの雇用を継続する義務もなくなります。
そこまでする会社をあくどいと考えるのか、そこまで会社を追いつめた従業員さんをすごすぎると考えるのか、意見が分かれるところだと思います。

もちろん、ケースバイケースだと思いますが、転職についてアドバイスする時、大事なのはどのようなことだと、のっぽ先生は思われますか。
2009/05/03(Sun) 23:39 | URL  | カノン #-[ 編集]
転職について
カノンさん

>日本にはなじまない付焼刃の効率主義は、組織にひずみを生み、会社内の人間関係もゆがんだものになってしまいました。

効率を全く追わないと、組織は腐敗すると思うのですが、現在の日本で行われている効率主義は行き過ぎであると思います。

>前者の場合は、部下をどなることのメリットとデメリットを考えさせ、メリットがないことに気づかせる。後者の場合は、怒りを抑制できない程のストレスは何かを明らかにする。

前者の対応は、僕もその通りだと思います。後者については、正直に言うと、人の上に立つべきではないと思います。

>どちらにしても、何だか、児童虐待が世代から世代に連鎖していく様子を見るようで、どこで断ち切れるのか、現在の余裕のない社会を見ていると、暗澹とした気持ちになります。

ほんと、同感です。

>そこまでする会社をあくどいと考えるのか、そこまで会社を追いつめた従業員さんをすごすぎると考えるのか、意見が分かれるところだと思います。

どちらかと言うと、極端な例だと思うのですが、雇われている側としては、それ位でいいのではないか、と思います。会社は多くの場合、個人にとって、強大な存在ですから。

>転職についてアドバイスする時、大事なのはどのようなことだと、のっぽ先生は思われますか。

転職という選択肢を挙げ、転職した場合、どういうメリットがあり、どういうデメリットがあるのか、を一緒に考えるようにしています。要は、「変わって、食って行けるのか。」ということですね。
いらした方は、「現状では耐えられない。」と考えていると思うので、具体的には、職場内の配置転換か転職ということになるか、と思うのですが(その前に休職をはさむことはよくあります)、企業の規模が大きくないところでは配置転換は難しいようです。
2009/05/04(Mon) 10:36 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
転職
私は主治医に転職の相談を受けたけどね。「先生がやりやすい環境に行くのが1番だよ」と言っておいたわ。「そうだよね」って。私も一緒に移るので、あまり遠いのは困るんだけどなあ。

社内に鬱病で休職中のエンジニアがいますが、恵まれてると思います。一応世界的に有名な企業で顧客も一流企業ばかり、30代で1千万円くらいの年俸はあるので、辞めずに休職してるほうが得策でしょう。ただ彼がまた同じ業務を始めると再発の可能性は高いし、レイオフのリストに載っても仕方が無いかもしれません。
2009/05/09(Sat) 17:10 | URL  | あんず #-[ 編集]
転職そしてセーフティネット
あんずさん

>私は主治医に転職の相談を受けたけどね。

昨日は、同業者と飲んだのですが、話題の半分は、転職の話でした。

>「先生がやりやすい環境に行くのが1番だよ」と言っておいたわ。

そうですね。本当にそう思います。そして、僕が次を考える段になったら、そのアドバイスをまた思い出したいと思います。

>30代で1千万円くらいの年俸はあるので、辞めずに休職してるほうが得策でしょう。

相場が分からないので、自信を持って言えないのですが、僕も辞めずに休職しているのが得策だと思います。

>ただ彼がまた同じ業務を始めると再発の可能性は高いし、レイオフのリストに載っても仕方が無いかもしれません。

同じ業務で、同じ上司、同僚と一緒に働くのであれば、そして、同じ時間、働くのであれば、再発の可能性は僕も高いと思います。
レイオフのリストに載るのは仕方ないと、僕も思います。そういったケースは、セーフティネットの守備範囲に入るか、と思います。ただ、日本は、その部分が不十分なのですが。
2009/05/10(Sun) 12:02 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
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