癌との共存を目指しています。
25日も出勤。24日の夕方にいらした患者さんの記事を書きたいのだが、守秘義務があり、詳細を書くことは出来ない。患者さんのことが同定されない範囲で書くと、血液検査の結果は、かなりの脱水を認めた。恐らく、この数日、あまりきちんと食事や水分を摂っていなかったことが想像される。なお、ご家族は当院の相談員の方の尽力で連絡を付けることが出来た。ただ、本人は一人暮らしであり、最近の本人の暮らしぶりについては、あまりご存知ないようであった。

見立ては、そんなにずれていなかったと思うが、脱水の程度は想像以上で、救急病院に搬送されていても、救急病棟に入院するようなレベルであった。(院内に検査室がなく外注しないといけないので、検査結果が出るのに時間がかかる。)1年近くブランクがあって、「いきなり、これかよ。」という感じもしないでもないが、それが日本の医療の実態である。日本国内でしか仕事をしたことがないので、勝手に想像しているだけなのだが、精神科の病院で夜間帯に救急の患者さんを診ていると、どこかの発展途上国で診療をしているような錯覚にとらわれる。(薬剤師さんは、ほぼ定時で帰ってしまうので、自分で薬局に入り、薬を処方しないといけない。)以前はインドやパキスタン辺りをイメージしていたのだが、多分、インドの気の効いた病院の方が遥かに高い医療水準にあると思うので、パキスタン辺りの感じである。

処置そのものは、そんなに高度なことはしていないので、インドの市中病院やパキスタンでも十分できるレベルの診療である。そこに勤めている医者のレベルを含めて、「日本の医療水準はどんなものだろうか。」と、ふと思った。

とは言え、僕は何でもかんでも診る、こういったスタイルの診療が好きである。リンク先のアプリコットガーデンhttp://yaplog.jp/golden_apricot/archive/469#ctに書かれている乳房再建とは、客層も、していることも、そして治療の目的もだいぶ違うが、患者さんの役に立つ、という点では負けていないと思う。

医者になり、丸10年経つが、現場の雰囲気は10年前と全く変わらない。研修医時代、「インドやパキスタンの医者は、CTがないところで働いているので、問診や身体所見(診察)をしっかり取って、頭痛の鑑別診断を行う。」と教わったことがある。総合的に見ると、「まだまだだな。」と思うが、少しずつ「インドやパキスタンのいいお医者さん」になれるといいな、と思い直している。

【2009/04/26 02:41】 | 仕事
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No title
あんず
インドは格差が大きいですね。
お金持ちの家の子弟は小さい頃から英国式の学校に通い、ブリティッシュイングリッシュで勉強するので、欧米に留学しても語学で苦労しないのです。それとやっぱり数学が得意みたい。工学部にはたくさんいますね。

IT業界ではサプライチェーンシステムのi2という会社がインド人が創設した企業として有名です。インド人ふたりで始めたから「i2」なんですよ。
我が社もインド人エンジニア無くして、仕事が回らないくらい、大勢います。サリー姿の女性エンジニアも非常に優秀です。

IT業界が不況でインドへの発注は減っているけど、代わりに台頭しているのが医療サービスです。みんな英語がしゃべれるから、欧米からの医療ツアーが盛んなんです。精神科はわからないけど、心臓外科などの高度な手術を受けに来るそうですよ。メディカルバケーションという言葉もあるし、今や「国境無き医師団」ではなく、「国境無き患者団」と呼ばれてます。


インド人が世界を席巻する。
のっぽ187
あんずさん

>代わりに台頭しているのが医療サービスです。みんな英語がしゃべれるから、欧米からの医療ツアーが盛んなんです。精神科はわからないけど、心臓外科などの高度な手術を受けに来るそうですよ。

これは聞いた事があります。アメリカから心臓外科の手術を受けにインドに行くのですよね。この話を聞いて、、「インドやパキスタンの医者は、CTがないところで働いているので、問診や身体所見(診察)をしっかり取って、頭痛の鑑別診断を行う。」は、すでに昔の話なのだな、と思いました。

>我が社もインド人エンジニア無くして、仕事が回らないくらい、大勢います。

そんな状況なのですね。医療の領域でも、インド人が世界を席巻する日は、そう遠くない気がします。

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この記事へのコメント
No title
インドは格差が大きいですね。
お金持ちの家の子弟は小さい頃から英国式の学校に通い、ブリティッシュイングリッシュで勉強するので、欧米に留学しても語学で苦労しないのです。それとやっぱり数学が得意みたい。工学部にはたくさんいますね。

IT業界ではサプライチェーンシステムのi2という会社がインド人が創設した企業として有名です。インド人ふたりで始めたから「i2」なんですよ。
我が社もインド人エンジニア無くして、仕事が回らないくらい、大勢います。サリー姿の女性エンジニアも非常に優秀です。

IT業界が不況でインドへの発注は減っているけど、代わりに台頭しているのが医療サービスです。みんな英語がしゃべれるから、欧米からの医療ツアーが盛んなんです。精神科はわからないけど、心臓外科などの高度な手術を受けに来るそうですよ。メディカルバケーションという言葉もあるし、今や「国境無き医師団」ではなく、「国境無き患者団」と呼ばれてます。
2009/04/27(Mon) 10:17 | URL  | あんず #bWZdFEcQ[ 編集]
インド人が世界を席巻する。
あんずさん

>代わりに台頭しているのが医療サービスです。みんな英語がしゃべれるから、欧米からの医療ツアーが盛んなんです。精神科はわからないけど、心臓外科などの高度な手術を受けに来るそうですよ。

これは聞いた事があります。アメリカから心臓外科の手術を受けにインドに行くのですよね。この話を聞いて、、「インドやパキスタンの医者は、CTがないところで働いているので、問診や身体所見(診察)をしっかり取って、頭痛の鑑別診断を行う。」は、すでに昔の話なのだな、と思いました。

>我が社もインド人エンジニア無くして、仕事が回らないくらい、大勢います。

そんな状況なのですね。医療の領域でも、インド人が世界を席巻する日は、そう遠くない気がします。
2009/04/28(Tue) 04:38 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
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