癌との共存を目指しています。
今、勤めている病院は、2階に医師控室みたいなのがあり、僕もその部屋に一つ机を与えられている。お昼御飯を食堂で食べて、2階にある控室に戻る途中で時々製薬会社の営業の方(MRさんという)に会う。先日も、日本イーライ・リリーのMRさんから英語の論文を2つ渡された。イーライ・リリー社は、統合失調症の薬でジプレキサという薬を出している。そのジプレキサという薬が、メタアナリシス(比較試験をたくさん集めたもの)で、いい結果を出しているという内容の論文だった。リリーのMRさん曰く「製薬会社が関わっていない論文です。」とのこと。確かに権威のある雑誌(LancetとAmerican Journal of Psychiatry)なので、製薬会社は、少なくとも直接は関わっていないのだろう。(きちんと読んでいないので、関わりの有無、程度は不明である。)

僕は、エビデンス4、経験6くらいの感じで、診療を行っている。ふと思ったのだが、癌の治療に当たっている先生方は、どれくらいエビデンスを取り入れているのだろうか。

精神科では、エビデンスだけでは、とても診療が成り立たない。統合失調症の幻覚妄想状態から回復した患者さんに、どれくらいの期間、薬を続けるか、という問いに対し、エビデンスは道標を示してくれてはいるが、答えを示してはいない。薬の量についても、同様である。

外科や腫瘍内科では、エビデンスだけで、診療は成り立つのだろうか。もし成り立たないとすれば、エビデンスは、どういう位置づけがなされているのだろうか。

精神科と同じくらいのエビデンスしかないとすれば(そんなことはないと思うが)、どの薬から開始するかは、これとは決められないはずだし、どの量から開始するかは、かなりのウェイトで担当医に委ねられるということになろう。
なお、精神科では、どの薬から始めるかが「これ!」と決まっていないからこそ、リリーのMRさんは英論文を持って来て、精神科の医者に「こういう結果が出ています。」と言って、ジプレキサの使用を薦めるのだろう。

以上のように考えると、外科や腫瘍内科領域では、精神科よりエビデンスが揃っているのかも知れないし、もしかするとエビデンスにこだわり過ぎているのかも知れない。「命に関わることだからこそ、フェアーにエビデンスに則って。」と考える余り、柔軟性が損なわれているとしたら、それは残念なことである。

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【2009/03/08 17:40】 | 思ったこと
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訴訟も?
しろ
   のっぽ187先生
 いろいろ微妙な、もんだいあるのですね、、、。
それに、先生方が、エビデンス寄りになられるのは、一部の患者にも、責任あるようなきがします。なんでもかんでも訴訟されては、それに関わる時間等の損失が、おおすぎて、。
                                      しろ

卓見であると思います。
のっぽ187
しろさん

訴訟の件は、卓見であると思います。訴訟から身を守るために、エビデンスやガイドラインに沿った医療をしているという面は、明らかに存在すると思います。

医師だけが決めるものでは
ガーネット
エビデンスはあくまで統計であって、すべての患者にあてはまるかというと、そこは副作用の出方も違うので、個別のオーダーが必要だと思います。
でも、初めからエビデンスを無視した治療はどうかと思います。
まずは標準治療で始めて、それから患者のQOL、メリット、デメリットを考え、その後の治療を決めて欲しいです。

医師だけが決定権を持つのではなく、患者と話し合って患者の一番優先したい事は何なのか?を考えた治療をしていただきたいですね。

訴訟が起きるのは、医師と患者の間にズレがあるからで、例えば治験に参加するにしても、患者側は医療費が無料になるからと安易に決める方もいるようですが、それはこれから先の患者の為の試験的治療である事、安全性を確かめるための臨床試験である事など、理解して受ける事が大切だと思います。

また医療側は、説明に時間を取る事も大切で、危険を伴う治療である事を患者に認識させる必要もあるかと思います。

No title
あおくん
最近の患者は多種多様だし患者の医学知識もかなり上がっているだろうからオーダーメイドな治療が不可欠なのだろうと思う。

精神科の医師の仕事はよくわからないが、我々の病の場合、ある程度パターンがあり、そのパターンに沿った対策・治療がなされていると思う。

それでいいのだろうか...


医学はまだまだですね
ダイスケ
100年前から比べれば、それはとんでもなく進歩しているとは思います。

だけど、まだまだ医療において人間が安心できるレベルには到底至っていませんよね。

今、現在病に苦しんでいる人間にはもどかしく感じます。

標準治療やエビデンスも奏功率や完治する率がもっと高ければいいんですけどね。

はやくもっと進歩してほしいものです。
万人に対して。

すいません、少し愚痴っぽくなってしまいました。

返事その1
のっぽ187
ガーネットさん

>エビデンスはあくまで統計であって、すべての患者にあてはまるかというと、そこは副作用の出方も違うので、個別のオーダーが必要だと思います。

そうですね。その通りだと思います。

>でも、初めからエビデンスを無視した治療はどうかと思います。

エビデンスを知らずに診療に当たる、というのは、僕もまずいかな、と思います。

>まずは標準治療で始めて、それから患者のQOL、メリット、デメリットを考え、その後の治療を決めて欲しいです。

基本的には、ガーネットさんの意見に賛成です。
僕自身、標準治療で抗癌剤治療を開始されました。しかし、副作用が出やすい体質だったようです。具体的には、肛門と小腸をつなぎ合わせたところに潰瘍ができ、そこから出血が見られました。出血の程度は強く、Hb(ヘモグロビン)は6.0でした。これは全身の血液の50~60%が出血によって失われたことを意味します。救急で入院し、輸血を2日間に渡って受けました。昨年の5~6月のことです。(2008年6月の記事をご参照下さい。)
直腸癌の術後であること以外、目立った問題がない(糖尿病であるだとか、小腸の機能が不十分で栄養の吸収がうまく行かないだとか、といった合併症を抱えていない)35歳(当時)の男性に、これ程、強い副作用が出る、ということは、現行の標準治療は誤りがあると言わざるを得ないと思います。
僕は35歳で直腸癌、肝転移、肺転移を指摘されました。しかし、もし70歳や75歳で指摘を受けていたら、どうなっていたのか、と思います。ある程度、お年を召した方には、量を減らして投与をするかな、とは思いますが、同様の副作用があったとすれば、僕は出血多量で死んでいたのではないか、と思います。そうでなくても、血液が少ない状態が続くと、脳梗塞の原因となったり、手術を受けた箇所の組織が壊死する(死んでしまう)恐れがあります。
脳梗塞を起こせば、体の右半分もしくは左半分が麻痺してしまいます。もしくは、人の話を理解することが出来なくなったり、人に話をすることが出来なくなってしまいます。
手術を受けた箇所が壊死したら、緊急で手術をすることになるか、と思いますが、外科医ではないので、正確にはどうなるのか僕には分からないです。ただ、元気になって退院できるかどうかは全く分からない状態だと思います。
手術を受けて、1ヶ月余りの患者が大量に出血した場合、どういう転帰をたどるのか、僕は、患者としての自分以外、経験がないので、「こうなることが多い。」というのは分からないです。ただ、当時、自分の状態がかなり危険な状態であったことは、一応、医者の端くれとして理解しているつもりです。(続く。)

返事その2
のっぽ187
ガーネットさん

>まずは標準治療で始めて、それから患者のQOL、メリット、デメリットを考え、その後の治療を決めて欲しいです。

なので、もう少し、少ない量から抗癌剤治療を開始した方が安全なのではないかな、と思います。

返事その3
のっぽ187
ガーネットさん

>医師だけが決定権を持つのではなく、患者と話し合って患者の一番優先したい事は何なのか?を考えた治療をしていただきたいですね。

そうですね。その通りだと思います。

訴訟の問題は、とても難しい問題なので、この場で「こうすれば良い。」というような解決案は、僕には見当たりません。

流石ですね。
のっぽ187
あおくん

>最近の患者は多種多様だし患者の医学知識もかなり上がっているだろうからオーダーメイドな治療が不可欠なのだろうと思う。

ケースバイケースの対応は、僕も不可欠だと思います。

>精神科の医師の仕事はよくわからないが、我々の病の場合、ある程度パターンがあり、そのパターンに沿った対策・治療がなされていると思う。

流石ですね。あおくんは、かなり物を見通す力があるんだと思います。
大腸癌も、精神科も、「パターンを認識し、それに応じた対策・治療を行う。」という点では共通していると思います。

>それでいいのだろうか...

医者サイドに立つと、「そうせざるを得ない」です。しかし、患者サイドに立つと、「それでいいのだろうか・・・。」と僕も思います。

ほんと、そう思います。
のっぽ187
ダイスケさん

>100年前から比べれば、それはとんでもなく進歩しているとは思います。

そうですね。その通りだと思います。

>だけど、まだまだ医療において人間が安心できるレベルには到底至っていませんよね。

全く至っていないと思います。
科が違うので、単純に比較は出来ませんが、これまで医者としてやって来て思うことは、「自分達に出来ることは限られているな。」ということです。

>今、現在病に苦しんでいる人間にはもどかしく感じます。

僕も、同感です。

>標準治療やエビデンスも奏功率や完治する率がもっと高ければいいんですけどね。

そうですね。厳しい数字が並んでいますよね。

>はやくもっと進歩してほしいものです。 万人に対して。

ほんと、そう思います。

>すいません、少し愚痴っぽくなってしまいました。

いえいえ、全然、気になさらないで下さい。

エビデンス
まゆみ
はじめまして。
まゆみと申します。
度々拝見し、勉強させていただいてます。

実は、私の父は肝門部胆管がんです。

父は標準量の約6分の1程度の
量で抗がん剤治療を受けています。

父にはこの量が体にあっているようです。
そう考えると、エビデンスは確かに参考に
なるかもしれませんが、どの患者にも良い
ということではないと感じます。

私は電話対応の仕事をしていますが、
クレームや何かがある度に
マニュアルを増やしていっている自分が
います。

何故、マニュアルを増やしてしまうのかを
考えたときに、思い浮かぶのが、
「自分(会社)の不手際ではないという事を
証明する。」ことです。

お客様との会話の中で、お互いが当然と思う
事が異なっているのはしばしばあります。
トラブルを避けようとすると説明も多くなって
しまいます。しかし、トラブルになるよりまし
だと考えますが、状況によっては断ることも…

医療でも同じことが言えると思います。
扱うものが、命なのですし、何かが起こると
医師の責任を問われてしまう世の中では、
医師だって自らの落ち度ではないことを示す
拠りどころが欲しいはずです。

それが、エビデンスなのだと感じました。

長文失礼致しました。

先生、忙しいとは思いますが、無理せず、
お過ごし下さいませ。

では。




初めまして。返事その1
のっぽ187
まゆみさん

こちらこそ、初めまして。
拙ブログへ、ようこそ。

>度々拝見し、勉強させていただいてます。

僕の知識も十分とは言えないのですが、そう言って頂けると、大変、嬉しいです。

>実は、私の父は肝門部胆管がんです。 父は標準量の約6分の1程度の量で抗がん剤治療を受けています。父にはこの量が体にあっているようです。そう考えると、エビデンスは確かに参考になるかもしれませんが、どの患者にも良いということではないと感じます。

お父様のお話、大変、有難うございます。とても参考になりました。そして、まゆみさんの洞察は素晴らしいと思います。

電話対応のお仕事は、相手の顔が見えないので、声のトーンだけで相手の感情を察しないといけないため、大変、難しい仕事だと思います。

>何故、マニュアルを増やしてしまうのかを考えたときに、思い浮かぶのが、「自分(会社)の不手際ではないという事を証明する。」ことです。

電話相談をする側として、「そうではないのかな。」と思っていたのですが、やっぱりそうだったのですね。オペレーターの方とお話をしていて、「僕のために、どうこうして、というのではなくて、自分達が悪くない、ということを言うために、あれこれ言っているんだな。」と思うことが何度か、これまでにありました。もちろん、良心的な方もたくさんいらっしゃいました。(続く)

返事その2
のっぽ187
まゆみさん

>医療でも同じことが言えると思います。扱うものが、命なのですし、何かが起こると医師の責任を問われてしまう世の中では、医師だって自らの落ち度ではないことを示す拠りどころが欲しいはずです。それが、エビデンスなのだと感じました。

そうですね。卓見だと思います。
具体的には、「エビデンス通りやったので、うまく行かなかったけれど、仕方ないか。」と自分を納得させる部分と、「予期せぬ事態となり、訴えられた時、エビデンス通りにやっていれば、責任を(裁判官に)問われることは少ないだろう。」という自分の身を守るという側面があると思います。

>長文失礼致しました。

いえいえ、貴重なご意見、ご指摘、有難うございました。

>先生、忙しいとは思いますが、無理せず、お過ごし下さいませ。

有難うございます。無理しないようにしたいと思います。

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この記事へのコメント
訴訟も?
   のっぽ187先生
 いろいろ微妙な、もんだいあるのですね、、、。
それに、先生方が、エビデンス寄りになられるのは、一部の患者にも、責任あるようなきがします。なんでもかんでも訴訟されては、それに関わる時間等の損失が、おおすぎて、。
                                      しろ
2009/03/08(Sun) 19:21 | URL  | しろ #-[ 編集]
卓見であると思います。
しろさん

訴訟の件は、卓見であると思います。訴訟から身を守るために、エビデンスやガイドラインに沿った医療をしているという面は、明らかに存在すると思います。
2009/03/08(Sun) 22:53 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
医師だけが決めるものでは
エビデンスはあくまで統計であって、すべての患者にあてはまるかというと、そこは副作用の出方も違うので、個別のオーダーが必要だと思います。
でも、初めからエビデンスを無視した治療はどうかと思います。
まずは標準治療で始めて、それから患者のQOL、メリット、デメリットを考え、その後の治療を決めて欲しいです。

医師だけが決定権を持つのではなく、患者と話し合って患者の一番優先したい事は何なのか?を考えた治療をしていただきたいですね。

訴訟が起きるのは、医師と患者の間にズレがあるからで、例えば治験に参加するにしても、患者側は医療費が無料になるからと安易に決める方もいるようですが、それはこれから先の患者の為の試験的治療である事、安全性を確かめるための臨床試験である事など、理解して受ける事が大切だと思います。

また医療側は、説明に時間を取る事も大切で、危険を伴う治療である事を患者に認識させる必要もあるかと思います。
2009/03/09(Mon) 14:57 | URL  | ガーネット #0ll.HrS2[ 編集]
No title
最近の患者は多種多様だし患者の医学知識もかなり上がっているだろうからオーダーメイドな治療が不可欠なのだろうと思う。

精神科の医師の仕事はよくわからないが、我々の病の場合、ある程度パターンがあり、そのパターンに沿った対策・治療がなされていると思う。

それでいいのだろうか...
2009/03/09(Mon) 20:03 | URL  | あおくん #-[ 編集]
医学はまだまだですね
100年前から比べれば、それはとんでもなく進歩しているとは思います。

だけど、まだまだ医療において人間が安心できるレベルには到底至っていませんよね。

今、現在病に苦しんでいる人間にはもどかしく感じます。

標準治療やエビデンスも奏功率や完治する率がもっと高ければいいんですけどね。

はやくもっと進歩してほしいものです。
万人に対して。

すいません、少し愚痴っぽくなってしまいました。
2009/03/09(Mon) 21:00 | URL  | ダイスケ #-[ 編集]
返事その1
ガーネットさん

>エビデンスはあくまで統計であって、すべての患者にあてはまるかというと、そこは副作用の出方も違うので、個別のオーダーが必要だと思います。

そうですね。その通りだと思います。

>でも、初めからエビデンスを無視した治療はどうかと思います。

エビデンスを知らずに診療に当たる、というのは、僕もまずいかな、と思います。

>まずは標準治療で始めて、それから患者のQOL、メリット、デメリットを考え、その後の治療を決めて欲しいです。

基本的には、ガーネットさんの意見に賛成です。
僕自身、標準治療で抗癌剤治療を開始されました。しかし、副作用が出やすい体質だったようです。具体的には、肛門と小腸をつなぎ合わせたところに潰瘍ができ、そこから出血が見られました。出血の程度は強く、Hb(ヘモグロビン)は6.0でした。これは全身の血液の50~60%が出血によって失われたことを意味します。救急で入院し、輸血を2日間に渡って受けました。昨年の5~6月のことです。(2008年6月の記事をご参照下さい。)
直腸癌の術後であること以外、目立った問題がない(糖尿病であるだとか、小腸の機能が不十分で栄養の吸収がうまく行かないだとか、といった合併症を抱えていない)35歳(当時)の男性に、これ程、強い副作用が出る、ということは、現行の標準治療は誤りがあると言わざるを得ないと思います。
僕は35歳で直腸癌、肝転移、肺転移を指摘されました。しかし、もし70歳や75歳で指摘を受けていたら、どうなっていたのか、と思います。ある程度、お年を召した方には、量を減らして投与をするかな、とは思いますが、同様の副作用があったとすれば、僕は出血多量で死んでいたのではないか、と思います。そうでなくても、血液が少ない状態が続くと、脳梗塞の原因となったり、手術を受けた箇所の組織が壊死する(死んでしまう)恐れがあります。
脳梗塞を起こせば、体の右半分もしくは左半分が麻痺してしまいます。もしくは、人の話を理解することが出来なくなったり、人に話をすることが出来なくなってしまいます。
手術を受けた箇所が壊死したら、緊急で手術をすることになるか、と思いますが、外科医ではないので、正確にはどうなるのか僕には分からないです。ただ、元気になって退院できるかどうかは全く分からない状態だと思います。
手術を受けて、1ヶ月余りの患者が大量に出血した場合、どういう転帰をたどるのか、僕は、患者としての自分以外、経験がないので、「こうなることが多い。」というのは分からないです。ただ、当時、自分の状態がかなり危険な状態であったことは、一応、医者の端くれとして理解しているつもりです。(続く。)
2009/03/11(Wed) 02:36 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
返事その2
ガーネットさん

>まずは標準治療で始めて、それから患者のQOL、メリット、デメリットを考え、その後の治療を決めて欲しいです。

なので、もう少し、少ない量から抗癌剤治療を開始した方が安全なのではないかな、と思います。
2009/03/11(Wed) 02:43 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
返事その3
ガーネットさん

>医師だけが決定権を持つのではなく、患者と話し合って患者の一番優先したい事は何なのか?を考えた治療をしていただきたいですね。

そうですね。その通りだと思います。

訴訟の問題は、とても難しい問題なので、この場で「こうすれば良い。」というような解決案は、僕には見当たりません。
2009/03/11(Wed) 02:59 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
流石ですね。
あおくん

>最近の患者は多種多様だし患者の医学知識もかなり上がっているだろうからオーダーメイドな治療が不可欠なのだろうと思う。

ケースバイケースの対応は、僕も不可欠だと思います。

>精神科の医師の仕事はよくわからないが、我々の病の場合、ある程度パターンがあり、そのパターンに沿った対策・治療がなされていると思う。

流石ですね。あおくんは、かなり物を見通す力があるんだと思います。
大腸癌も、精神科も、「パターンを認識し、それに応じた対策・治療を行う。」という点では共通していると思います。

>それでいいのだろうか...

医者サイドに立つと、「そうせざるを得ない」です。しかし、患者サイドに立つと、「それでいいのだろうか・・・。」と僕も思います。
2009/03/11(Wed) 03:57 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
ほんと、そう思います。
ダイスケさん

>100年前から比べれば、それはとんでもなく進歩しているとは思います。

そうですね。その通りだと思います。

>だけど、まだまだ医療において人間が安心できるレベルには到底至っていませんよね。

全く至っていないと思います。
科が違うので、単純に比較は出来ませんが、これまで医者としてやって来て思うことは、「自分達に出来ることは限られているな。」ということです。

>今、現在病に苦しんでいる人間にはもどかしく感じます。

僕も、同感です。

>標準治療やエビデンスも奏功率や完治する率がもっと高ければいいんですけどね。

そうですね。厳しい数字が並んでいますよね。

>はやくもっと進歩してほしいものです。 万人に対して。

ほんと、そう思います。

>すいません、少し愚痴っぽくなってしまいました。

いえいえ、全然、気になさらないで下さい。
2009/03/11(Wed) 04:06 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
エビデンス
はじめまして。
まゆみと申します。
度々拝見し、勉強させていただいてます。

実は、私の父は肝門部胆管がんです。

父は標準量の約6分の1程度の
量で抗がん剤治療を受けています。

父にはこの量が体にあっているようです。
そう考えると、エビデンスは確かに参考に
なるかもしれませんが、どの患者にも良い
ということではないと感じます。

私は電話対応の仕事をしていますが、
クレームや何かがある度に
マニュアルを増やしていっている自分が
います。

何故、マニュアルを増やしてしまうのかを
考えたときに、思い浮かぶのが、
「自分(会社)の不手際ではないという事を
証明する。」ことです。

お客様との会話の中で、お互いが当然と思う
事が異なっているのはしばしばあります。
トラブルを避けようとすると説明も多くなって
しまいます。しかし、トラブルになるよりまし
だと考えますが、状況によっては断ることも…

医療でも同じことが言えると思います。
扱うものが、命なのですし、何かが起こると
医師の責任を問われてしまう世の中では、
医師だって自らの落ち度ではないことを示す
拠りどころが欲しいはずです。

それが、エビデンスなのだと感じました。

長文失礼致しました。

先生、忙しいとは思いますが、無理せず、
お過ごし下さいませ。

では。


2009/03/11(Wed) 14:21 | URL  | まゆみ #-[ 編集]
初めまして。返事その1
まゆみさん

こちらこそ、初めまして。
拙ブログへ、ようこそ。

>度々拝見し、勉強させていただいてます。

僕の知識も十分とは言えないのですが、そう言って頂けると、大変、嬉しいです。

>実は、私の父は肝門部胆管がんです。 父は標準量の約6分の1程度の量で抗がん剤治療を受けています。父にはこの量が体にあっているようです。そう考えると、エビデンスは確かに参考になるかもしれませんが、どの患者にも良いということではないと感じます。

お父様のお話、大変、有難うございます。とても参考になりました。そして、まゆみさんの洞察は素晴らしいと思います。

電話対応のお仕事は、相手の顔が見えないので、声のトーンだけで相手の感情を察しないといけないため、大変、難しい仕事だと思います。

>何故、マニュアルを増やしてしまうのかを考えたときに、思い浮かぶのが、「自分(会社)の不手際ではないという事を証明する。」ことです。

電話相談をする側として、「そうではないのかな。」と思っていたのですが、やっぱりそうだったのですね。オペレーターの方とお話をしていて、「僕のために、どうこうして、というのではなくて、自分達が悪くない、ということを言うために、あれこれ言っているんだな。」と思うことが何度か、これまでにありました。もちろん、良心的な方もたくさんいらっしゃいました。(続く)
2009/03/12(Thu) 12:20 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
返事その2
まゆみさん

>医療でも同じことが言えると思います。扱うものが、命なのですし、何かが起こると医師の責任を問われてしまう世の中では、医師だって自らの落ち度ではないことを示す拠りどころが欲しいはずです。それが、エビデンスなのだと感じました。

そうですね。卓見だと思います。
具体的には、「エビデンス通りやったので、うまく行かなかったけれど、仕方ないか。」と自分を納得させる部分と、「予期せぬ事態となり、訴えられた時、エビデンス通りにやっていれば、責任を(裁判官に)問われることは少ないだろう。」という自分の身を守るという側面があると思います。

>長文失礼致しました。

いえいえ、貴重なご意見、ご指摘、有難うございました。

>先生、忙しいとは思いますが、無理せず、お過ごし下さいませ。

有難うございます。無理しないようにしたいと思います。
2009/03/12(Thu) 12:50 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
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