癌との共存を目指しています。
2008年1月~3月、右の奥歯の根元に歯根膿胞というのが出来ていて、これに対し、歯科医院で処置を受けていた。今を思えば、僕の免疫機能は、正常に働いていなかったのかも知れない。歯科医院通院中の3月、直腸癌を指摘され、そのまま歯科医院への通院は中断していた。なお、中断時に直腸癌になったこと、手術を受けること、術後、体調の回復が思わしくない時は実家(大阪)に戻ることは歯科の先生には告げていた。

先日、歯科治療を自分が今、住んでいるところの近くで再開したいと考え、10ヶ月ぶりに当時、通っていた歯科医院に電話をした。受付の女の子に事情を伝え、紹介状を書いて送って欲しい、と伝えた。

そして今日、歯科の先生から電話があった。電話が掛かって来たのは、午後7時40分で、きっと診療を終えてから電話を掛けてくれたのだろう。「先生、お元気ですか。」と第一声。僕は、直腸癌の手術を受けたこと、腹腔内の目に見える癌は取ってもらえたこと、しかし、CT上、肺に転移があり、これは手術を受けていないことを伝えた。肺に転移があって、と伝えたところで、返事がなかったので、「ああ、この先生は、肺転移の意味を分かっていらっしゃるのだな。」と思った。その後、化学療法を行い、CT上、肺に転移した像が消えたことを伝えたところ、「良かったですねえ。」と仰ってくれた。心のこもった返事だったので、「ああ、この人、いい人だな。」と思い、次は、歯科の先生からの話に耳を傾けた。話の要点は、歯根膿胞の出来ている箇所が、下歯根神経という三叉神経(顔面や歯の痛みを司っている神経)の枝のすぐそばなので、外科的に(外から切りに行くと、という意味)アプローチをすると、危ない(神経を傷つけてしまう可能性が大きい)ので、歯科口腔外科を受診することは避けるように、内科的アプローチをするであろう開業医さんのところを受診するように、ということであった。
この人は、わざわざ、紹介状を書いて、僕のところに送って来てくれただけではなく、どういったところを受診すればよいかを、僕に電話を掛けて教えてくれたのだ。その親切さに感動した。その後、僕が礼を言うと、電話口の向こうから「先生、お元気で。」「こちらに来られることがあれば、患者としてではなく、遊びに来て下さい。」という声が聞こえた。目頭が熱くなった。僕が再び、礼を言ったところで電話は切れた。

親元を離れ、大学に入って以来、多くの人と出会い、別れて来た。今までの別れの多くは、「人生は、まだまだ長いのだから、また会うこともあるだろう。」とばかりに何の挨拶もせずに会わなくなってしまうというパターンが殆どだったと思う。進行癌を指摘されてからは、少なくとも相手は永の別れを意識して、僕に別れの言葉を言ってくれる。僕に与えられた時間は限られており、会える人の数もまた限られているということを思わずにはいられなかった。

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【2009/01/26 20:58】 | 日記
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そうですよね
朗。
時間は有限という意識が生きていく上で必要な意識なんだと思います。
もちろんのっぽさんだけではなく、私も。
素晴らしい時間を過ごしたいですよね。


僕らに与えられた時間は限られている。
のっぽ187
朗。さん

進行癌を指摘されて一番変わったことは、「僕らに与えられた時間は限られている。」ということを常に意識しながら行動するようになったことです。

>素晴らしい時間を過ごしたいですよね。

そうですね。本当にそう思います。

長所を引き出す力
カノン
どのエントリーも素晴しくて、のっぽ先生の見識の高さと、関心の広さに目を見張るばかりです。

いよいよ、新自由主義の終焉でしょうか。
確かに、第二次世界大戦前の経済状況に似ています。円高、ドル安、ユーロ安により、欧米諸国は、輸入品より自国の製品のほうが買いやすくなり、内需拡大につながります。その結果、欧米、中国は国内に目を向けて、保護主義の政策に転換するかもしれません。そうすると、日本が孤立化していきますね。

さて、歯根膿胞って痛そうですね。食事を召し上がる時、大丈夫なんでしょうか。
以前、歯根膜炎になった時、すごく痛くて、炎症が治まるまで、口が開きませんでした。
1年近く、片方だけで噛んでいると、顔がゆがむ心配もあります(笑)。

電話をくださった先生、本当に真心のこもった対応です。その先生にとっても、のっぽ先生は印象深い患者さんでいらしたのだろう、と思います。
普通、歯科医院の場合、そのまま通院しなくなってしまう患者さんが、大多数なのではないでしょうか。それを、通院できなくなる理由として、それどころではない時に、ご自分の状況をきちんと説明してくださったことに、歯科の先生も感動なさったのだ、と思います。

のっぽ先生の周りには、良い人が集まりますね。
でもそれは、のっぽ先生の人に接する姿勢が、相手の良い面を引き出しているからではないか、と思います。拝見していて、よくそう感じます。

長生きして、これから先生が出会うたくさんの人に、「あらぁ、私って自分で思っていたより、いい人かも」と思ってほしいなあ、と願っています。
そのためにも、再手術をするしないの選択を含めて、のっぽ先生のご決断が最善のものになりますよう、祈っています。

一期一会
のっぽ187
カノンさん

>どのエントリーも素晴しくて、のっぽ先生の見識の高さと、関心の広さに目を見張るばかりです。

有難うございます。たくさん褒めて頂けて、本当に嬉しいです。

>確かに、第二次世界大戦前の経済状況に似ています。円高、ドル安、ユーロ安により、欧米諸国は、輸入品より自国の製品のほうが買いやすくなり、内需拡大につながります。その結果、欧米、中国は国内に目を向けて、保護主義の政策に転換するかもしれません。そうすると、日本が孤立化していきますね。

カノンさん、流石ですね。小学校か中学校のときに習った「ブロック経済」を思い出しました。
ブロック経済の行き詰まりが第二次世界大戦の遠因になったと思うので、場合によっては、大きな戦争が起こり得るな、と思っています。(もちろん、起こらないで欲しいです。)

>さて、歯根膿胞って痛そうですね。食事を召し上がる時、大丈夫なんでしょうか。

入院する前には、炎症は治まっていましたし、その後、10ヶ月間、歯の痛みはなかったです。とは言え、歯の根っこに膿が溜まっているので、きちんと処置を受けることが必要です。

>それを、通院できなくなる理由として、それどころではない時に、ご自分の状況をきちんと説明してくださったことに、歯科の先生も感動なさったのだ、と思います。

開業医の先生でしたが、非常に質の高い医療を実践されていました。本当は、引き続き、そこで治療を受けたかったのですが、ここへは帰って来れないかも知れない、と思い、一部始終をお話しました。
出来れば、どの人とも「人と人とのお付き合い」をしたいな、と思っているので、「今日で、ここに来るのが最後になるかも知れない。」ということをお伝えしたのですが、10ヶ月経って、こういった電話を頂け、
僕も感動しました。

>のっぽ先生の周りには、良い人が集まりますね。
でもそれは、のっぽ先生の人に接する姿勢が、相手の良い面を引き出しているからではないか、と思います。拝見していて、よくそう感じます。

有難うございます。周りにいい人が集まるというコメントについては、僕も「そうだなあ。」と思います。
なるべく、人の良い面を見るように、とは思っているのですが、それが効を奏しているのかも知れません。有難いことです。

>長生きして、これから先生が出会うたくさんの人に、「あらぁ、私って自分で思っていたより、いい人かも」と思ってほしいなあ、と願っています。

そうですね。そういったものを他の人に与えることが出来ればいいな、と強く思います。

今後の方針についての決断は、正直、難しいな、と思うのですが、ある程度、考えたら、あとは、ぱっぱっと行動に移したいな、と考えています。

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そうですよね
時間は有限という意識が生きていく上で必要な意識なんだと思います。
もちろんのっぽさんだけではなく、私も。
素晴らしい時間を過ごしたいですよね。
2009/01/28(Wed) 19:42 | URL  | 朗。 #eY/C.44M[ 編集]
僕らに与えられた時間は限られている。
朗。さん

進行癌を指摘されて一番変わったことは、「僕らに与えられた時間は限られている。」ということを常に意識しながら行動するようになったことです。

>素晴らしい時間を過ごしたいですよね。

そうですね。本当にそう思います。
2009/01/28(Wed) 21:53 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
長所を引き出す力
どのエントリーも素晴しくて、のっぽ先生の見識の高さと、関心の広さに目を見張るばかりです。

いよいよ、新自由主義の終焉でしょうか。
確かに、第二次世界大戦前の経済状況に似ています。円高、ドル安、ユーロ安により、欧米諸国は、輸入品より自国の製品のほうが買いやすくなり、内需拡大につながります。その結果、欧米、中国は国内に目を向けて、保護主義の政策に転換するかもしれません。そうすると、日本が孤立化していきますね。

さて、歯根膿胞って痛そうですね。食事を召し上がる時、大丈夫なんでしょうか。
以前、歯根膜炎になった時、すごく痛くて、炎症が治まるまで、口が開きませんでした。
1年近く、片方だけで噛んでいると、顔がゆがむ心配もあります(笑)。

電話をくださった先生、本当に真心のこもった対応です。その先生にとっても、のっぽ先生は印象深い患者さんでいらしたのだろう、と思います。
普通、歯科医院の場合、そのまま通院しなくなってしまう患者さんが、大多数なのではないでしょうか。それを、通院できなくなる理由として、それどころではない時に、ご自分の状況をきちんと説明してくださったことに、歯科の先生も感動なさったのだ、と思います。

のっぽ先生の周りには、良い人が集まりますね。
でもそれは、のっぽ先生の人に接する姿勢が、相手の良い面を引き出しているからではないか、と思います。拝見していて、よくそう感じます。

長生きして、これから先生が出会うたくさんの人に、「あらぁ、私って自分で思っていたより、いい人かも」と思ってほしいなあ、と願っています。
そのためにも、再手術をするしないの選択を含めて、のっぽ先生のご決断が最善のものになりますよう、祈っています。
2009/01/28(Wed) 22:02 | URL  | カノン #-[ 編集]
一期一会
カノンさん

>どのエントリーも素晴しくて、のっぽ先生の見識の高さと、関心の広さに目を見張るばかりです。

有難うございます。たくさん褒めて頂けて、本当に嬉しいです。

>確かに、第二次世界大戦前の経済状況に似ています。円高、ドル安、ユーロ安により、欧米諸国は、輸入品より自国の製品のほうが買いやすくなり、内需拡大につながります。その結果、欧米、中国は国内に目を向けて、保護主義の政策に転換するかもしれません。そうすると、日本が孤立化していきますね。

カノンさん、流石ですね。小学校か中学校のときに習った「ブロック経済」を思い出しました。
ブロック経済の行き詰まりが第二次世界大戦の遠因になったと思うので、場合によっては、大きな戦争が起こり得るな、と思っています。(もちろん、起こらないで欲しいです。)

>さて、歯根膿胞って痛そうですね。食事を召し上がる時、大丈夫なんでしょうか。

入院する前には、炎症は治まっていましたし、その後、10ヶ月間、歯の痛みはなかったです。とは言え、歯の根っこに膿が溜まっているので、きちんと処置を受けることが必要です。

>それを、通院できなくなる理由として、それどころではない時に、ご自分の状況をきちんと説明してくださったことに、歯科の先生も感動なさったのだ、と思います。

開業医の先生でしたが、非常に質の高い医療を実践されていました。本当は、引き続き、そこで治療を受けたかったのですが、ここへは帰って来れないかも知れない、と思い、一部始終をお話しました。
出来れば、どの人とも「人と人とのお付き合い」をしたいな、と思っているので、「今日で、ここに来るのが最後になるかも知れない。」ということをお伝えしたのですが、10ヶ月経って、こういった電話を頂け、
僕も感動しました。

>のっぽ先生の周りには、良い人が集まりますね。
でもそれは、のっぽ先生の人に接する姿勢が、相手の良い面を引き出しているからではないか、と思います。拝見していて、よくそう感じます。

有難うございます。周りにいい人が集まるというコメントについては、僕も「そうだなあ。」と思います。
なるべく、人の良い面を見るように、とは思っているのですが、それが効を奏しているのかも知れません。有難いことです。

>長生きして、これから先生が出会うたくさんの人に、「あらぁ、私って自分で思っていたより、いい人かも」と思ってほしいなあ、と願っています。

そうですね。そういったものを他の人に与えることが出来ればいいな、と強く思います。

今後の方針についての決断は、正直、難しいな、と思うのですが、ある程度、考えたら、あとは、ぱっぱっと行動に移したいな、と考えています。
2009/01/28(Wed) 22:52 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
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