癌との共存を目指しています。
12月15日のCT、17日のPET、および、これまでの経過について簡単にまとめておきたいと思う。

肝臓には、直腸から転移した腫瘍があると考えていたので(15日の時点で手術の話をしていた、ということは、主治医もそう考えていたと言える)、肝臓に集積像(放射性元素の取り込み)がないことは正直、驚きだった。「肝臓に腫瘍がある。他に腫瘍はないか。」と考え、PETを撮ったところ、「肝臓に腫瘍はない。どこにも腫瘍はない。」という結果だったので、驚いたという訳だ。

CTやPETで腫瘍が見つからない場合、2つの考え方がある。一つは、抗がん剤を投与することで再発しないようにする(再びCTやPETで腫瘍が見えて来ることがないようにする)。もう一つは、こうである。CTやPETで腫瘍が見当たらない。もしかしたら、現時点で体内に癌細胞は無いかも知れない。腫瘍がCTやPETで見えるようになれば、抗がん剤を投与すれば良い訳で、見えるようになるまでは抗がん剤をお休みしよう。

主治医は、「癌細胞が、僕の身体の中に、一切無い可能性がある。」と考えて、抗がん剤を休むのは、どうか、と僕に言った。
僕は、「癌細胞は、恐らく(90%くらいの確率で)身体の中にあるだろう。」と考えている。しかし、抗がん剤による再発予防効果は、いまいちであること(何%以上なら投与する価値があって何%以下なら投与する価値がないとするかが、これまた意見の分かれるところであるが)、抗がん剤は基本的には毒であること(細胞毒である)を考え、そして何より主治医が「僕なら、抗がん剤の投与は受けないです。」と言っていたので、抗がん剤治療を休むことにした。

今年の3月26日の手術では、目に見える腹腔内の腫瘍は全部取ったが、恐らく目に見えない大きさの癌は残っているだろう、とのことだった。また、術前のCTで肺に左側に3つ、右側に1つ転移巣と思われるものがあった。これについては、摘出術を受けていない。今、通っている病院では、5月12日のCT以後、少なくとも主治医からは肺に転移巣があるという話は聞いていない。一方、5月12日以降、CTやPETで問題になっていたのは、肝臓にある転移巣と骨盤内(おへその下)にある再発巣だった。

ここまでの経過を僕が理解する限りでまとめると、
①肺には転移巣はあったと考えられる。これに対し、4月、5月に受けた抗がん剤が良く効いて、5月12日以降、見えなくなった。しかし、CTやPETに映らないレベルでは癌細胞は残っていると考えられる。
②肝臓の転移巣は手術で、目に見える部分は取れている。以後、再発(目に見えない大きさの腫瘍が大きくなり、CTやPETで捉えられるようになった)は認めない。4月以降の抗がん剤治療が、再発予防に効果を示したのかも知れない。
③骨盤内の腫瘍については、肝臓の転移巣と同様。

僕は、FOLFOXを標準投与量で、4月に2回、5月に1回(5月14日~16日)受けている。今、通っている病院では、5月12日にCTを、20日にPETを撮っている。2回か3回の抗がん剤の投与で、最大6.4mmあった(肺にあった4つの転移巣のうち、一番、大きいもの)腫瘍がCT、PET上で捉えられなくなっているので、抗がん剤の効果は明らかであった。その後、無治療でいても再発は見られなかったのか、それとも、抗がん剤治療を継続して受けていたので、再発が見られなかったのかは、分からない。

これまでの一連の経過から言えることは、
①手術をした先生と、化学療法をしている先生が別であると、エビデンス以上の判断が難しくなる。手術の所見で裁量を働かせることが出来ない。(僕は、こういった裁量には肯定的である。)
②臨床(診療)は、奥が深い、ということ。主治医は、僕が知る限りでは「最優秀」に属するDr.だと思う。特に頭の回転には目を見張るものがある。しかし、全貌を捉えるには、時間を要した。思うに、人間は、臨床(診療)のように「場合分け」をして物を考えるのが不得手なのかも知れない。

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【2008/12/28 17:16】 | 自分の体
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のらくろ0521
のっぽ先生の主治医の方も 最優秀なのでしょうが、
この文章を読むと のっぽ先生は なんて頭の良い人なんだと恐れ入ります。
客観視し、分析し、考察する。簡単な様でいて、なかなか
私などのような凡人には出来ぬことです。

「場合分けをして物を考える。」 心がけてみようと思います。 ありがとうございます。

場合分けをして物を考える。
のっぽ187
のらくろ0521さん

>この文章を読むと のっぽ先生は なんて頭の良い人なんだと恐れ入ります。

お褒めに預かり光栄です。僕より頭の良い人は世の中に掃いて捨てる程いますが、それでも、こうやって褒められると嬉しいですね。

>客観視し、分析し、考察する。簡単な様でいて、なかなか私などのような凡人には出来ぬことです。

いえいえ、そんなことはないと思います。客観的に物を見て、分析、考察するのが、もともとの仕事だったので、習慣化しているのかも知れません。診療をするに当たって、「場合分けをして物を考える」ように心掛けていたのですが、まだまだ十分、身に付いたとは言えないかな、と思いました。

No title
アンズ
素晴らしい結果ですね。

知るのが怖くて病院に行かないと言ってたガン友がいるのですが、
知らないから怖いのだと思います。
常に自分の状態を知り、解析することで、戦えるのだと思います。
のっぽさんは自分の戦略と、主治医の戦略をうまくマッピングして、
最良の戦術=治療を得られたのではないでしょうか?

私の場合は乳腺外科医が化学療法もしてくださったので、細かな裁量が可能でした。でも反面、他の先生の見方はどうなんだろう?別の所見もあるのでは?と時々感じました。いい点、悪い点、ありますね。

このままGo Go、新年は明るいですね!


敵を知り、己を知らば、百戦危うからず。
のっぽ187
アンズさん

>素晴らしい結果ですね。

有難うございます。

>知るのが怖くて病院に行かないと言ってたガン友がいるのですが、 知らないから怖いのだと思います。

そうですね。まさしくもって、そうだと思います。

>常に自分の状態を知り、解析することで、戦えるのだと思います。

「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず。」(孫子の兵法)ですね。

>私の場合は乳腺外科医が化学療法もしてくださったので、細かな裁量が可能でした。

それがあるべき姿だと思います。いい体調で、年を越せるのは、本当に有難いことです。

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2008/12/28(Sun) 18:45 |   |  #[ 編集]
No title
のっぽ先生の主治医の方も 最優秀なのでしょうが、
この文章を読むと のっぽ先生は なんて頭の良い人なんだと恐れ入ります。
客観視し、分析し、考察する。簡単な様でいて、なかなか
私などのような凡人には出来ぬことです。

「場合分けをして物を考える。」 心がけてみようと思います。 ありがとうございます。
2008/12/28(Sun) 21:37 | URL  | のらくろ0521 #-[ 編集]
場合分けをして物を考える。
のらくろ0521さん

>この文章を読むと のっぽ先生は なんて頭の良い人なんだと恐れ入ります。

お褒めに預かり光栄です。僕より頭の良い人は世の中に掃いて捨てる程いますが、それでも、こうやって褒められると嬉しいですね。

>客観視し、分析し、考察する。簡単な様でいて、なかなか私などのような凡人には出来ぬことです。

いえいえ、そんなことはないと思います。客観的に物を見て、分析、考察するのが、もともとの仕事だったので、習慣化しているのかも知れません。診療をするに当たって、「場合分けをして物を考える」ように心掛けていたのですが、まだまだ十分、身に付いたとは言えないかな、と思いました。
2008/12/28(Sun) 23:18 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
No title
素晴らしい結果ですね。

知るのが怖くて病院に行かないと言ってたガン友がいるのですが、
知らないから怖いのだと思います。
常に自分の状態を知り、解析することで、戦えるのだと思います。
のっぽさんは自分の戦略と、主治医の戦略をうまくマッピングして、
最良の戦術=治療を得られたのではないでしょうか?

私の場合は乳腺外科医が化学療法もしてくださったので、細かな裁量が可能でした。でも反面、他の先生の見方はどうなんだろう?別の所見もあるのでは?と時々感じました。いい点、悪い点、ありますね。

このままGo Go、新年は明るいですね!
2008/12/29(Mon) 12:25 | URL  | アンズ #bWZdFEcQ[ 編集]
敵を知り、己を知らば、百戦危うからず。
アンズさん

>素晴らしい結果ですね。

有難うございます。

>知るのが怖くて病院に行かないと言ってたガン友がいるのですが、 知らないから怖いのだと思います。

そうですね。まさしくもって、そうだと思います。

>常に自分の状態を知り、解析することで、戦えるのだと思います。

「敵を知り、己を知らば、百戦危うからず。」(孫子の兵法)ですね。

>私の場合は乳腺外科医が化学療法もしてくださったので、細かな裁量が可能でした。

それがあるべき姿だと思います。いい体調で、年を越せるのは、本当に有難いことです。
2008/12/29(Mon) 18:57 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
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