癌との共存を目指しています。
以下は知人から電話で伝え聞いた話である。

とある総合病院に50歳位と思われる男性の患者さんが入院して来た。トラックの運転手をされていたという。近くの病院もしくは医院を受診したが、「うちでは診れない。」ということで、その総合病院を紹介され、受診し、入院して来たという。入院時は、奥さんと中学生くらいの娘さんがいた。
黄疸が明らかで、胆道の閉塞が疑われた。腹部エコー検査でも、その所見は明らかであった。閉塞部を生検したところ、癌細胞が検出された。胆管癌であった。手術適応は無いようであった。しかし黄疸が著明なため、右の脇腹にドレーン(管)を入れ、行き止まりになった胆汁を体外に出せるようにした。その後、医師サイドでは抗がん剤治療が検討された。
しかし、その患者さんは、お金が無いことを理由に、ドレーンの抜去、早期の退院を希望されたという。入院した状態でドレーンが入っていると、管理料が毎日かかって来るということを誰かに聞いたらしい。程なく、ドレーンは抜去され、患者さんは退院して行った。抗がん剤治療は導入されずじまいだった。

進行した胆管癌だったのであろう。黄疸を取ってからする治療が手術ではなく、抗がん剤治療であったことからも、その進行の程度をうかがい知ることが出来る。患者さんやご家族の真意がどうだったのかは僕には分からない。しかし、本当にお金が無くて、黄疸を軽減する処置が受けられない、抗がん剤治療が受けられないのだとすれば、非常に悲しい話である。そして、恐ろしい話でもある。知人は「格差社会だから。」と言っていたが、格差がある、で済まされる話なのだろうか、と思った。

日本が資本主義という形態を取っている以上、ある程度の差が出るのは正直、仕方がないと思う。しかし、日本国憲法第25条には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。(第1項) 」とある。また、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。(第2項) 」ともある。
日本国政府は、誰に対しても最低限度の生活を保障する義務がある、と理解できる。進行した癌患者さんが健康保険の範囲で治療を受けることは、僕は「最低限度」のことであると考えている。誰もがお金のことを気にせずに、最低限度の治療が受けられる世の中になることを願って止まない。

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【2008/10/21 15:49】 | 医療全般
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希望の持てる日本
ななこ
読んで思わず、悲しくなりました。
よく米国のドラマの中で、保険会社の指示で患者が治療を受ける事ができないシーンを見て、「わたしは日本に生まれて良かったな」と、思う事がありました。
しかし、この話を聞くと、よその国の話では、なくなりつつあるなと思います。
私の既存の概念では、『国民健康保険』があれば、どんな病気になっても安心というものがありました。
日本もアメリカに続く、格差社会が今問題になっています。
『国民健康保険』さえも、払う事もできない、仕事に就けない人の問題。。。。

私の子供は、日本の将来に夢が持てないと言います。
そう、言われても、私も返す言葉も出ないです。
自信をもって、親が「大丈夫」と子供に言える、そんな社会になって欲しいと願う毎日です。

No title
みっちー
のっぽ先生の文章を読みながら涙が出てきました。父のことを思い出しました。胆管癌でした。10年ほど前のことで手術を試みたけれどそのまま閉じてしまいました。その後、私は柳田邦夫の義兄の胆管癌の治療について本を読む機会がありました。父の手術とほぼ同時期のことでした。父は開けてそのまま閉じられてしまったけれど、設備の整った病院ではプラスアルファの治療がされていたことに大変なショックを受けました。手術後の闘病も父と全く異なり地域格差などという言葉で済まされない、大変悔しい思いをしました。情報すら知らなかった自分の無知をずっと責めていました。

今回のブログはもっと重い話でした。一個人の問題ではないですね。
貧富の差は今後ますます拡大していくことでしょう。しかし、それとは関係なく病気の治療を受ける権利は日本国民である以上保証されるべきだと私も思います。治療の範囲をどこまで広げるかは国にとっても大変な問題です。一定の限度は必要になってくるかもしれません。
のっぽ先生が言われるように健康保険でできる範囲を保障するということは合理的な考えだと私も思います。





格差社会
のっぽ187
ななこさん

アメリカでは聞く話だったのですが、ついに日本でも、こういう話が出て来たか、と思いました。

>私の既存の概念では、『国民健康保険』があれば、どんな病気になっても安心というものがありました。

僕もそう考えていました。ただ、かなりの部分が後で返って来るとは言え、一時的には、相当な額を病院の窓口で支払わないといけない訳ですから、「これ、みんな、払えるのかなあ。」とは前から思っていました。

>日本もアメリカに続く、格差社会が今問題になっています。

かなりまずいことになっていると僕も思っています。
今後、日本がすごく豊かになることはないと僕は考えているのですが、そうであったとしても、最低限度の生活が誰に対しても保障されている国であって欲しいです。

No title
のらくろ
意外とまだ知られていないようなのですが、
高額医療費助成制度については、以前の一時立替後の還付方式から、認定証の発行を受けることによって、
窓口支払い額の上限設定方式が選べるように変更されています。(立替一時払い不要)
病院の窓口や自治体などで、もっと積極的に広報してほしいですね。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/nedan/20070330ik0c.htm

医療格差
のっぽ187
みっちーさん

現在も、住んでいるところによって受けられる医療には格差があると思います。首都圏は、抗がん剤治療一つ取っても、選択肢の数が多いように思います。
現在は、大病院が必ずしもいい医療を施しているという訳ではないと思うのですが、それでも、施設によって、担当医によって、差はあると思います。

>貧富の差は今後ますます拡大していくことでしょう。しかし、それとは関係なく病気の治療を受ける権利は日本国民である以上保証されるべきだと私も思います。

ここは重要な部分ですよね。

>のっぽ先生が言われるように健康保険でできる範囲を保障するということは合理的な考えだと私も思います。

同意が得られて、嬉しく思います。

No title
はじめまして
こういった場合は生活保護を申請すればいいのでしょうが、情報弱者だったりするとそこまで気がつかないのでしょうか。。。
せめて病院の方が生活保護を勧めてみるとか。
患者さんによってはそれで怒り出す方もいる可能性を考えると難しいのでしょうけれども。

これからも教えて下さい。
のっぽ187
のらくろさん

情報、有難うございます。

入院費の立替が不要であることは、今年の3月に入院した際、入院していた病棟の看護師長さんから教えてもらいました。認定証が、僕が当時一人で住んでいた部屋に届いたため、それをうちの家族が取りに行くことが出来ず(両親は車を運転できない)、結局、窓口で一時立替払いをしました。
制度としては知っていたのですが、自分がその制度を用いて支払いをしなかったため、ぱっと頭に浮かんで来ないというのが、正直なところです。

この話を聞いた時、「(その総合病院の)看護師さんやソーシャルワーカーの方は、ちゃんと医療費の支払いの話を患者さんや家族の方にしたのだろうか。」と思いました。
実は、(その総合病院の)看護師さんやソーシャルワーカーさんの問題なのかもしれません。ただ、そうである可能性は低いな、と思ったので、今回、こういった形で記事にしました。(僕がこれまで勤めた総合病院では、ソーシャルワーカーの方がうまく間に入っていた。)

ただ、ななこさんのコメントに対する返事をした時は、自分が窓口で50数万円を払ったことを思い出しながら、そして、以前、とある総合病院で勤めていた時に患者さんが数十万円の治療費を払わないまま退院し、そのまま僕の外来に通っていたことを思い出しながら、文章を書いていました。文章を書いている時は、入院費の一時立替払いが不要になっていたことは全く頭の中にありませんでした。

どうも医療費の支払いの制度については、古い知識か自分がした範囲のことしか理解できていなくて、改めて「まだまだ勉強不足だなあ。」と思いました。

今後とも、不十分なところがあれば、今回のようにご指摘戴けると、大変、助かります。

病院のスタッフの対応
のっぽ187
はじめましてさん

初めまして。当ブログへようこそ。

>こういった場合は生活保護を申請すればいいのでしょうが、情報弱者だったりするとそこまで気がつかないのでしょうか。。。
>せめて病院の方が生活保護を勧めてみるとか。

僕も伝え聞いた話なので、その病院でスタッフの方がどういう対応をされたのかは知らないです。電話で話している時に、突っ込んで聞けば良かったのでしょうけど、そこまで頭が回りませんでした。

仰るように、病院のスタッフが、入院費は認定証を発行して貰えば一時立替はしなくて良いですよ、だとか、条件を満たせば生活保護って言うのがあって、それが受けられますよ、だとか言うのが本来だと思います。

No title
ran
コメでいろいろ書いていらっしゃいますが
そのとおりで、格差というより知識の欠落のほうが問題だと思います
その知識を手に入れることが難しい状況のほうが問題でしょうね
とる時は強制。受けるのは請求。この請求が難しい環境もあるでしょうし
ただ。。。思うのは、収入の中心になってる人が病に倒れると治療医だけではなく生活そのものが成り立たなくなるので、サービスを受けても出来ない。ってことも生じてくると思います
個々それぞれの生活環境があるので一重にこんな制度があります。だけでは済まされないと感じます
旦那が元気でそれなりに健保でカバーしてくれてる今は感謝です

制度の問題
のっぽ187
ranさん

>格差というより知識の欠落のほうが問題だと思います

そうですね。その通りだと思います。

>その知識を手に入れることが難しい状況のほうが問題でしょうね

まさしく以って、その通りだと思います。

>とる時は強制。受けるのは請求。この請求が難しい環境もあるでしょうし

請求が難しい場合がある、ここがポイントでしょうね。

>収入の中心になってる人が病に倒れると治療医だけではなく生活そのものが成り立たなくなる

貯金がないと、やりくりが出来なくなってしまいますよね。

>個々それぞれの生活環境があるので一重にこんな制度があります。だけでは済まされないと感じます

活用しにくい制度である、これが問題なんだと思います。

患者さんや家族に知識がある、もしくは、病院のスタッフが親切である(きちんと仕事をする)場合は、問題ないのでしょうが、患者さんや家族に知識がなく、病院のスタッフも不親切であった場合は、こういった事態に陥るのでしょう。
そう考えると、制度が不親切なんだと思います。

医療制度改革をちょこっと考える
カノン
今回も、とても考えさせられる良いエントリーでした。
例えるとしますと、ハーゲンダッツのカシス&オレンジのような・・・。
カシスの酸味とオレンジの甘さが、絶妙なバランスで調和している
ように、理と情のバランスが見事です。

このようなエントリーを読みますと、「頭がきちんと働く」ということ
は、のっぽ先生をのっぽ先生たらしめているコアの部分だったの
だなあ、と思います。治療のために、2~3日ボーッとすることは
仕方ないのでは?、と無責任に思うことは、アイデンティティーを
否定することなのかもしれない、と気づきました。反省します(笑)。

憲法第25条の高邁な理念が、形骸化している面は確かにありま
すね。
1回の治療に、10~20万円の医療費を支払わなければならない
方々のことを考えますと、地雷を踏む思いで書きますが、日本の
医療費は、先進国の中で、最も低い部類に属します(2003年
現在)。わが国は、比較的低い医療費で、寿命が世界一という
ような健康水準の高い社会をつくってきました。
医療費が安い最大の理由は、人件費が安いことです。医療分野
は、人件費の占める割合が、非常に大きいので、つまり、人件費を
削れば、コストを下げることができます。そうしますと、人数を減らし
て、なおかつ、若くて安い労働力で賄おうとすることになり、医療の
レベルが下がることにも繋がります。

いろいろ問題はあるかもしれませんが、レセプト電算化は、どのよう
な医療を行なっているのか、というデータを蓄積して、分析すると
いうことにおいては、有意義なのではないでしょうか。質の悪い病院
が、淘汰されていくというような。

高額療養費は、まず、逓減制度の導入が急務だ、と思います。
1度だけ高額の支払だった方には、現行の制度でもよいかもしれ
ません。
しかし、長期に継続して、支払を必要とする患者さんには、
例えば、最初の月の限度が8万円でも、月を追うごとに少なく
なって、最終的には、月の支払が1万円程度の負担で済むように
するべきなのではないか、と思います。そうすれば、家計が逼迫
することも、今よりは、なくなるのではないでしょうか。


医療費について考えてみる。
のっぽ187
カノンさん

>例えるとしますと、ハーゲンダッツのカシス&オレンジのような・・・。
カシスの酸味とオレンジの甘さが、絶妙なバランスで調和している
ように、理と情のバランスが見事です。

褒めて頂き、いつもの事ながら、すごく嬉しいです。
あと、ハーゲンダッツのカシス&オレンジの話、覚えていて頂いて、これもかなり嬉しいです。

>このようなエントリーを読みますと、「頭がきちんと働く」ということ
は、のっぽ先生をのっぽ先生たらしめているコアの部分だったの
だなあ、と思います。

カノンさんに指摘されて、改めて、「そうだったんだ。」と思いました。こうして時間が出来ると、将棋を指したり、株式投資の本を読んだり、と頭を使うことばかりしています。
頭を使うことは、僕を僕たらしめているんだ、と実感しました。

>日本の医療費は、先進国の中で、最も低い部類に属します(2003年現在)。わが国は、比較的低い医療費で、寿命が世界一というような健康水準の高い社会をつくってきました。

この頃、WHOも、日本の医療が世界一である、と言っていましたね。当時、「こんな、しんどい思いをして、何が世界一だ。」と思っていました。ただ、アクセス、コスト、クオリティ(質)の3つを見てみると、日本の水準は、少なくとも数年前までは、世界一だったんだと思います。

>医療費が安い最大の理由は、人件費が安いことです。医療分野
は、人件費の占める割合が、非常に大きいので、つまり、人件費を
削れば、コストを下げることができます。そうしますと、人数を減らし
て、なおかつ、若くて安い労働力で賄おうとすることになり、医療の
レベルが下がることにも繋がります。

コストを下げると、クオリティが下がってしまいますよね。もしくは、10年前のイギリスみたく、手術が数ヶ月待ち ということになってしまいますよね。

>いろいろ問題はあるかもしれませんが、レセプト電算化は、どのような医療を行なっているのか、というデータを蓄積して、分析するということにおいては、有意義なのではないでしょうか。質の悪い病院が、淘汰されていくというような。

レセプト電算化自体は悪いことではないと思います。どちらかと言えば、いい事だと思っています。

>高額療養費は、まず、逓減制度の導入が急務だ、と思います。

同感です。
その人その人で、置かれている状況は違うので、これがベストというのは難しいと思うのですが、治療期間が長くなるに従い、月々の負担が安くなっていく制度が望ましいと僕も思っています。

高額療養費は多数回該当というシステム(http://kougakuryouyouhi.ohuda.com/04-h18-kaisei.htmlもしくはhttp://kougakuryouyouhi.ohuda.com/03-setaigassan.html)はあるのですが、不十分かなというのが一利用者としての感想です。

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この記事へのコメント
希望の持てる日本
読んで思わず、悲しくなりました。
よく米国のドラマの中で、保険会社の指示で患者が治療を受ける事ができないシーンを見て、「わたしは日本に生まれて良かったな」と、思う事がありました。
しかし、この話を聞くと、よその国の話では、なくなりつつあるなと思います。
私の既存の概念では、『国民健康保険』があれば、どんな病気になっても安心というものがありました。
日本もアメリカに続く、格差社会が今問題になっています。
『国民健康保険』さえも、払う事もできない、仕事に就けない人の問題。。。。

私の子供は、日本の将来に夢が持てないと言います。
そう、言われても、私も返す言葉も出ないです。
自信をもって、親が「大丈夫」と子供に言える、そんな社会になって欲しいと願う毎日です。
2008/10/21(Tue) 19:56 | URL  | ななこ #-[ 編集]
No title
のっぽ先生の文章を読みながら涙が出てきました。父のことを思い出しました。胆管癌でした。10年ほど前のことで手術を試みたけれどそのまま閉じてしまいました。その後、私は柳田邦夫の義兄の胆管癌の治療について本を読む機会がありました。父の手術とほぼ同時期のことでした。父は開けてそのまま閉じられてしまったけれど、設備の整った病院ではプラスアルファの治療がされていたことに大変なショックを受けました。手術後の闘病も父と全く異なり地域格差などという言葉で済まされない、大変悔しい思いをしました。情報すら知らなかった自分の無知をずっと責めていました。

今回のブログはもっと重い話でした。一個人の問題ではないですね。
貧富の差は今後ますます拡大していくことでしょう。しかし、それとは関係なく病気の治療を受ける権利は日本国民である以上保証されるべきだと私も思います。治療の範囲をどこまで広げるかは国にとっても大変な問題です。一定の限度は必要になってくるかもしれません。
のっぽ先生が言われるように健康保険でできる範囲を保障するということは合理的な考えだと私も思います。



2008/10/21(Tue) 20:34 | URL  | みっちー #-[ 編集]
格差社会
ななこさん

アメリカでは聞く話だったのですが、ついに日本でも、こういう話が出て来たか、と思いました。

>私の既存の概念では、『国民健康保険』があれば、どんな病気になっても安心というものがありました。

僕もそう考えていました。ただ、かなりの部分が後で返って来るとは言え、一時的には、相当な額を病院の窓口で支払わないといけない訳ですから、「これ、みんな、払えるのかなあ。」とは前から思っていました。

>日本もアメリカに続く、格差社会が今問題になっています。

かなりまずいことになっていると僕も思っています。
今後、日本がすごく豊かになることはないと僕は考えているのですが、そうであったとしても、最低限度の生活が誰に対しても保障されている国であって欲しいです。
2008/10/21(Tue) 21:39 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
No title
意外とまだ知られていないようなのですが、
高額医療費助成制度については、以前の一時立替後の還付方式から、認定証の発行を受けることによって、
窓口支払い額の上限設定方式が選べるように変更されています。(立替一時払い不要)
病院の窓口や自治体などで、もっと積極的に広報してほしいですね。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/nedan/20070330ik0c.htm
2008/10/21(Tue) 22:02 | URL  | のらくろ #-[ 編集]
医療格差
みっちーさん

現在も、住んでいるところによって受けられる医療には格差があると思います。首都圏は、抗がん剤治療一つ取っても、選択肢の数が多いように思います。
現在は、大病院が必ずしもいい医療を施しているという訳ではないと思うのですが、それでも、施設によって、担当医によって、差はあると思います。

>貧富の差は今後ますます拡大していくことでしょう。しかし、それとは関係なく病気の治療を受ける権利は日本国民である以上保証されるべきだと私も思います。

ここは重要な部分ですよね。

>のっぽ先生が言われるように健康保険でできる範囲を保障するということは合理的な考えだと私も思います。

同意が得られて、嬉しく思います。
2008/10/21(Tue) 22:21 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
No title
こういった場合は生活保護を申請すればいいのでしょうが、情報弱者だったりするとそこまで気がつかないのでしょうか。。。
せめて病院の方が生活保護を勧めてみるとか。
患者さんによってはそれで怒り出す方もいる可能性を考えると難しいのでしょうけれども。
2008/10/21(Tue) 23:57 | URL  | はじめまして #nmxoCd6A[ 編集]
これからも教えて下さい。
のらくろさん

情報、有難うございます。

入院費の立替が不要であることは、今年の3月に入院した際、入院していた病棟の看護師長さんから教えてもらいました。認定証が、僕が当時一人で住んでいた部屋に届いたため、それをうちの家族が取りに行くことが出来ず(両親は車を運転できない)、結局、窓口で一時立替払いをしました。
制度としては知っていたのですが、自分がその制度を用いて支払いをしなかったため、ぱっと頭に浮かんで来ないというのが、正直なところです。

この話を聞いた時、「(その総合病院の)看護師さんやソーシャルワーカーの方は、ちゃんと医療費の支払いの話を患者さんや家族の方にしたのだろうか。」と思いました。
実は、(その総合病院の)看護師さんやソーシャルワーカーさんの問題なのかもしれません。ただ、そうである可能性は低いな、と思ったので、今回、こういった形で記事にしました。(僕がこれまで勤めた総合病院では、ソーシャルワーカーの方がうまく間に入っていた。)

ただ、ななこさんのコメントに対する返事をした時は、自分が窓口で50数万円を払ったことを思い出しながら、そして、以前、とある総合病院で勤めていた時に患者さんが数十万円の治療費を払わないまま退院し、そのまま僕の外来に通っていたことを思い出しながら、文章を書いていました。文章を書いている時は、入院費の一時立替払いが不要になっていたことは全く頭の中にありませんでした。

どうも医療費の支払いの制度については、古い知識か自分がした範囲のことしか理解できていなくて、改めて「まだまだ勉強不足だなあ。」と思いました。

今後とも、不十分なところがあれば、今回のようにご指摘戴けると、大変、助かります。
2008/10/22(Wed) 00:11 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
病院のスタッフの対応
はじめましてさん

初めまして。当ブログへようこそ。

>こういった場合は生活保護を申請すればいいのでしょうが、情報弱者だったりするとそこまで気がつかないのでしょうか。。。
>せめて病院の方が生活保護を勧めてみるとか。

僕も伝え聞いた話なので、その病院でスタッフの方がどういう対応をされたのかは知らないです。電話で話している時に、突っ込んで聞けば良かったのでしょうけど、そこまで頭が回りませんでした。

仰るように、病院のスタッフが、入院費は認定証を発行して貰えば一時立替はしなくて良いですよ、だとか、条件を満たせば生活保護って言うのがあって、それが受けられますよ、だとか言うのが本来だと思います。
2008/10/22(Wed) 00:32 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
No title
コメでいろいろ書いていらっしゃいますが
そのとおりで、格差というより知識の欠落のほうが問題だと思います
その知識を手に入れることが難しい状況のほうが問題でしょうね
とる時は強制。受けるのは請求。この請求が難しい環境もあるでしょうし
ただ。。。思うのは、収入の中心になってる人が病に倒れると治療医だけではなく生活そのものが成り立たなくなるので、サービスを受けても出来ない。ってことも生じてくると思います
個々それぞれの生活環境があるので一重にこんな制度があります。だけでは済まされないと感じます
旦那が元気でそれなりに健保でカバーしてくれてる今は感謝です
2008/10/22(Wed) 09:16 | URL  | ran #LA1CAGAE[ 編集]
制度の問題
ranさん

>格差というより知識の欠落のほうが問題だと思います

そうですね。その通りだと思います。

>その知識を手に入れることが難しい状況のほうが問題でしょうね

まさしく以って、その通りだと思います。

>とる時は強制。受けるのは請求。この請求が難しい環境もあるでしょうし

請求が難しい場合がある、ここがポイントでしょうね。

>収入の中心になってる人が病に倒れると治療医だけではなく生活そのものが成り立たなくなる

貯金がないと、やりくりが出来なくなってしまいますよね。

>個々それぞれの生活環境があるので一重にこんな制度があります。だけでは済まされないと感じます

活用しにくい制度である、これが問題なんだと思います。

患者さんや家族に知識がある、もしくは、病院のスタッフが親切である(きちんと仕事をする)場合は、問題ないのでしょうが、患者さんや家族に知識がなく、病院のスタッフも不親切であった場合は、こういった事態に陥るのでしょう。
そう考えると、制度が不親切なんだと思います。
2008/10/22(Wed) 15:35 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
医療制度改革をちょこっと考える
今回も、とても考えさせられる良いエントリーでした。
例えるとしますと、ハーゲンダッツのカシス&オレンジのような・・・。
カシスの酸味とオレンジの甘さが、絶妙なバランスで調和している
ように、理と情のバランスが見事です。

このようなエントリーを読みますと、「頭がきちんと働く」ということ
は、のっぽ先生をのっぽ先生たらしめているコアの部分だったの
だなあ、と思います。治療のために、2~3日ボーッとすることは
仕方ないのでは?、と無責任に思うことは、アイデンティティーを
否定することなのかもしれない、と気づきました。反省します(笑)。

憲法第25条の高邁な理念が、形骸化している面は確かにありま
すね。
1回の治療に、10~20万円の医療費を支払わなければならない
方々のことを考えますと、地雷を踏む思いで書きますが、日本の
医療費は、先進国の中で、最も低い部類に属します(2003年
現在)。わが国は、比較的低い医療費で、寿命が世界一という
ような健康水準の高い社会をつくってきました。
医療費が安い最大の理由は、人件費が安いことです。医療分野
は、人件費の占める割合が、非常に大きいので、つまり、人件費を
削れば、コストを下げることができます。そうしますと、人数を減らし
て、なおかつ、若くて安い労働力で賄おうとすることになり、医療の
レベルが下がることにも繋がります。

いろいろ問題はあるかもしれませんが、レセプト電算化は、どのよう
な医療を行なっているのか、というデータを蓄積して、分析すると
いうことにおいては、有意義なのではないでしょうか。質の悪い病院
が、淘汰されていくというような。

高額療養費は、まず、逓減制度の導入が急務だ、と思います。
1度だけ高額の支払だった方には、現行の制度でもよいかもしれ
ません。
しかし、長期に継続して、支払を必要とする患者さんには、
例えば、最初の月の限度が8万円でも、月を追うごとに少なく
なって、最終的には、月の支払が1万円程度の負担で済むように
するべきなのではないか、と思います。そうすれば、家計が逼迫
することも、今よりは、なくなるのではないでしょうか。
2008/10/22(Wed) 23:22 | URL  | カノン #-[ 編集]
医療費について考えてみる。
カノンさん

>例えるとしますと、ハーゲンダッツのカシス&オレンジのような・・・。
カシスの酸味とオレンジの甘さが、絶妙なバランスで調和している
ように、理と情のバランスが見事です。

褒めて頂き、いつもの事ながら、すごく嬉しいです。
あと、ハーゲンダッツのカシス&オレンジの話、覚えていて頂いて、これもかなり嬉しいです。

>このようなエントリーを読みますと、「頭がきちんと働く」ということ
は、のっぽ先生をのっぽ先生たらしめているコアの部分だったの
だなあ、と思います。

カノンさんに指摘されて、改めて、「そうだったんだ。」と思いました。こうして時間が出来ると、将棋を指したり、株式投資の本を読んだり、と頭を使うことばかりしています。
頭を使うことは、僕を僕たらしめているんだ、と実感しました。

>日本の医療費は、先進国の中で、最も低い部類に属します(2003年現在)。わが国は、比較的低い医療費で、寿命が世界一というような健康水準の高い社会をつくってきました。

この頃、WHOも、日本の医療が世界一である、と言っていましたね。当時、「こんな、しんどい思いをして、何が世界一だ。」と思っていました。ただ、アクセス、コスト、クオリティ(質)の3つを見てみると、日本の水準は、少なくとも数年前までは、世界一だったんだと思います。

>医療費が安い最大の理由は、人件費が安いことです。医療分野
は、人件費の占める割合が、非常に大きいので、つまり、人件費を
削れば、コストを下げることができます。そうしますと、人数を減らし
て、なおかつ、若くて安い労働力で賄おうとすることになり、医療の
レベルが下がることにも繋がります。

コストを下げると、クオリティが下がってしまいますよね。もしくは、10年前のイギリスみたく、手術が数ヶ月待ち ということになってしまいますよね。

>いろいろ問題はあるかもしれませんが、レセプト電算化は、どのような医療を行なっているのか、というデータを蓄積して、分析するということにおいては、有意義なのではないでしょうか。質の悪い病院が、淘汰されていくというような。

レセプト電算化自体は悪いことではないと思います。どちらかと言えば、いい事だと思っています。

>高額療養費は、まず、逓減制度の導入が急務だ、と思います。

同感です。
その人その人で、置かれている状況は違うので、これがベストというのは難しいと思うのですが、治療期間が長くなるに従い、月々の負担が安くなっていく制度が望ましいと僕も思っています。

高額療養費は多数回該当というシステム(http://kougakuryouyouhi.ohuda.com/04-h18-kaisei.htmlもしくはhttp://kougakuryouyouhi.ohuda.com/03-setaigassan.html)はあるのですが、不十分かなというのが一利用者としての感想です。
2008/10/23(Thu) 00:42 | URL  | のっぽ187 #-[ 編集]
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2008/10/24(Fri) 13:41 |   |  #[ 編集]
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